ファーストは近年安定した活躍を見せている大山悠輔阪神)も候補だが、過去の実績から中村晃(ソフトバンク)を選んだ。2014年には176安打で最多安打のタイトルを獲得し、ゴールデングラブ賞も4度獲得。2015年のプレミア12では6割を超える打率をマークするなど大活躍を見せている。

 セカンドはやはり井口資仁(元ホワイトソックスなど)になるだろう。2006年の第1回大会はホワイトソックスでレギュラーとしてワールドシリーズ優勝を果たした直後で、選出も有力視されていたがシーズンに専念したいという意向で辞退となっている。その後ロッテで日本に復帰してからはファーストとしても長く活躍した。監督としても実績があるだけに、今後は首脳陣として侍ジャパンにかかわる可能性もありそうだ。

 サードは過去に6度のホームラン王に輝き、通算478本塁打を誇る中村剛也(西武)を選出。守備面の不安などもあってか実績の割に代表候補にあがることも少なく、唯一出場した2015年のプレミア12でも6試合で3安打、ホームランも0本と力を発揮することができなかった。それでもホームランを打つ力に関しては歴代でも上位なだけに、WBCに出場していれば豪快な一発を放っていた可能性も高いだろう。

 ショートは歴代多くの名手が出場しており、2023年は源田壮亮(西武)が活躍したが、意外にも出場経験がないのが今宮健太(ソフトバンク)だ。ベストナイン4回、ゴールデングラブ賞5回と実績は申し分ない。一時は故障もあって低迷したが、過去3年は復活傾向にあり、まだまだ力は健在だ。

 外野は松井秀喜(元ヤンキースなど)、柳田悠岐(ソフトバンク)、丸佳浩巨人)という錚々たる顔ぶれが並んだ。松井は第1回大会で王貞治監督から出場を熱望されたが最終的に辞退となった。もしイチロー(元マリナーズなど)と揃っての出場となっていれば、さらなる盛り上がりを見せたことだろう。柳田は2014年から5年連続で打率3割以上をマークし、首位打者も2度獲得。2017年の第4回大会では実力的にも選ばれる可能性も高かったが、オフに右肘を痛めた影響もあって招集が見送られた。2021年の東京五輪では金メダル獲得にも大きく貢献している。

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代表での活躍は“巡り合わせ”が重要