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185°撮影&ニつのカメラで同時撮影

 カメラ本体とモニター部(コントローラー)がそれぞれ分離する、アウトドアカメラがカシオのエクシリムFRシリーズ。カメラ部とモニター部が分離するうえに防水、アクセサリーが豊富にそろっているので無理をせず多彩なアングルを楽しめる。
 優れているのは両者がBluetooth(ブルートゥース:近距離無線通信)で常時つながっていること。おかげで接続する操作をしたり、待ったりせずに使える。無線を介するぶんシャッタータイムラグは大きいが、そもそもそこまでシビアな撮影をするカメラではない。
 新モデルのFR200は二つの点で斬新だ。一つは円周魚眼レンズを搭載したこと。パンフォーカスになり、ピントの心配なく気楽に撮れるようになった。
 もう一つは、コントローラー一つで、二つのカメラを登録できること。画面を2分割し、両方を同時に撮影、あるいはカメラを切り替えて好きなほうを使える。FR100のカメラ部も対応するため、16mm相当の広角と魚眼を一緒に使うことも可能だ。FR200同士を背中合わせに装着すれば全天球撮影もできる。
 円周魚眼にしては周辺部の画質劣化が少なく頑張ってはいるが、そもそもクオリティーを追求するカメラではない。自由なアングルで写真や動画を楽しむ新感覚のカメラなのだ。ウェアラブルカメラとして行動を記録するのにもよいだろう。

一脚の先につけて上から垂らして撮影。円周魚眼で猫を撮影。撮影している筆者つき
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一脚の先につけて上から垂らして撮影。円周魚眼で猫を撮影。撮影している筆者つき
片方は池のほとりに、もう片方は自撮り棒をつけてハイアングルで同時撮影した。防水ならではの撮影を楽しめる
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片方は池のほとりに、もう片方は自撮り棒をつけてハイアングルで同時撮影した。防水ならではの撮影を楽しめる
スマートフォンに撮影した写真を転送して楽しむだけでなく、カメラ部をコントロール/撮影も可能。二つのカメラ部をペアリングできるが、スマートフォンからは2台同時撮影はできない
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スマートフォンに撮影した写真を転送して楽しむだけでなく、カメラ部をコントロール/撮影も可能。二つのカメラ部をペアリングできるが、スマートフォンからは2台同時撮影はできない
撮影時の画角はこの四つ。「全天周」が円周魚眼。「パノラマ」は円周魚眼からドーナツ状に切り出して360度パノラマにしたもの。「超広角」はほぼ対角魚眼。FR200を二つつなぐと「全天球」モードになる
撮影時の画角はこの四つ。「全天周」が円周魚眼。「パノラマ」は円周魚眼からドーナツ状に切り出して360度パノラマにしたもの。「超広角」はほぼ対角魚眼。FR200を二つつなぐと「全天球」モードになる

◆荻窪 圭

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●レンズ:1.35mm(35mm判換算13.4mm)・F2.8(円周魚眼)●最短撮影距離(レンズ先端から):PF:約40cm●撮像素子:1/2.3型CMOS(裏面照射型)、有効1195万画素●液晶モニター:コントローラー部:3.0型TFT、92万1600ドット。静電容量式タッチパネル●撮像感度:オート、ISO80~3200●記録サイズ:静止画:全天周:3888×3888、パノラマ:7456×1864、超広角:3232×2424。動画:3840×2160/30fps、1920×1080/60fps、パノラマ(2880×720)/30fpsなど●記録媒体:microSDメモリーカード(microSDHC/microSDXC対応)。内蔵約46MB●大きさ・重さ:カメラ部:60.9×40.7mm・約100g(ヒンジ含まず、メモリーカードを含む)、コントローラー部:59.2×86.7×19.4mm・約103g、合体時:60.9×154.8×46.2mm(ヒンジ含む)・約238g(ヒンジとメモリーカードを含む)●価格:オープン(実売6万4800円、カメラ部のみで実売4万9680円)

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