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「コンビニ百里の道をゆく」は、ローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
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読者の皆さんは、ラーメンの具と言えば何が思い浮かびますか。チャーシューに煮卵、メンマなどそれぞれ、あるとおいしいですよね。
でもやはりラーメンの主役は、麺とスープ。その二つがおいしいラーメンを、お手頃価格で食べたい。
「スープ激うま!札幌味噌ラーメン」と「スープ激うま!京都背脂醤油ラーメン」の2品は、価格はともに238円(税込み)。具材を無くすことでその分、スープは味噌のコクと豚骨や炒め野菜の旨味をさらに追求しました。物価高の中、価格を抑えてご満足頂ける商品を、という思いで開発した商品です。
こう言うと手前味噌ですが、うちのMD(商品政策の担当者)はよくこんなアイデアを思いつくな、と感嘆しました。
まずお客様がカップラーメンに何を求めているかを考える。そのときに、フリーズドライにしたネギやチャーシューは当然必要だろうという固定観念を取っ払ってみれば、「いっそ具はなしにして、そのコストを激うまスープを作ることに振り分けたらいいのでは」というやわらかな発想はたしかに可能です。
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お客様にとってみても、「この世にまだないカップラーメン」というものがまだあったのかと。しかも「具はなし」という驚くべき形で。ある意味とんがった発想の転換とその面白さも、大好評をいただいている理由かと思います。
背景にはローソンという会社の社風もあります。
自由な発想で、何でも好きなことにチャレンジしてほしい。うまくいかないことがあっても、「失敗」というものはそもそもローソンには存在しない。
すべてを学びに変えて、また「次」へ進もう。そんな気風が社員たちの中に根づいてきているとしたらうれしいですし、今後も大いに期待できるのではと思っています。
※AERA 2025年2月17日号
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