パフォーマンスが高すぎるのが難点?

 前出のインタビューでも「僕は“ぐっさん”が大好きなんですよ。(中略)自分という畑を耕して、いかに“ぐっさん”という食材を美味しいものにしていくか。『最高です』と自信を持って現場に届けられるか」と、活動を貫くポリシーを語っていた。

 元「週刊SPA!」副編集長で芸能デスクの田辺健二氏は山口の今後をこう分析する。

「コンビ時代は漫才にも定評がありましたし、モノマネや一発芸、芝居もできるし、ギターや歌もうまいなど、全方位的にパフォーマンスが高すぎるのがぐっさんの特徴です。ただ、器用にすべてをできてしまうため、いったい何がメインの芸人なのかわからないという人も多かったと思います。全国区で見かけなくなって久しいですが、余りある才能をこのまま廃れさせるのは非常にもったいない。トーク番組が不向きなら、例えば清水ミチコさんのように年に一度の武道館ライブを継続してやるなど、才気あふれる熟練のエンターテイナーぶりを見せつけるライブショーを企画するのも手かと思います。持ち前の芸達者ぶりを今こそ発揮して、ぜひ返り咲いてほしいですね」

 一人我が道をゆく“ぐっさん”の才能は唯一無二。たまには全国放送にも登場して元気な姿を見せてほしい。

(雛里美和)

▼▼▼AERA最新号はこちら▼▼▼