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「AERA dot.」に最近掲載された記事のなかで、特に読まれたものを「見逃し配信」としてお届けします(この記事は1月10日に「AERA dot.」に掲載されたものの再配信です。年齢や肩書などは当時のもの)。
【写真】2024年、パ・リーグで一番コスパがよかったのはこの選手
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手塩にかけた選手だけに、ショックの大きさがうかがえた。日本ハム・新庄剛志監督が今季からソフトバンクへ加入する前レッドソックス3Aの上沢直之について語った発言が、大きな反響を呼んでいる。
千葉・鎌ケ谷の2軍施設で1月8日に行われたスタッフ会議に出席した後、取材対応した指揮官は、上沢について聞かれて以下のように発言したという。
「(2022、23年と)2年間、彼と一緒にやって、ああいう決断を彼がして。ちょっと育て方が違ったのかな。ああいう決断をされたのはすごい悲しいし、一緒にやりたかった。もう1年こっち(日本ハム)で、すごいお世話になったファンのためにもとんでもない活躍して(国内FA権を取得して)『さあどうぞ、どこにでも行ってください』『もうあなたの自由ですよ』っていうことを期待していましたけどね」
上沢は日本ハムからポスティングシステムを利用し、23年オフにメジャー挑戦した。24年1月になってレイズとの契約が決まったが、マイナー契約だったため日本ハムへの譲渡金はわずか6250ドル(約92万5000円)。無償に近い形で大黒柱を失う形となった日本ハムだが、本拠地のエスコンフィールドに会見の場を用意し、花束を渡して、夢を追う右腕をあたたかく送り出した。
だが、上沢は1年たらずで日本球界復帰を決断。古巣・日本ハムへの復帰が濃厚と見られていたのには理由があった。
「日本に帰国後、上沢は日本ハムの許可を得て球団の施設でトレーニングをしていました。昨年限りで現役引退した鍵谷陽平の引退セレモニーが9月にエスコンフィールドで開催された時には、栗山英樹CBOの呼びかけで上沢がスペシャルゲストとしてグラウンドに登場しています。鍵谷に花束を渡して熱い抱擁を交わすと、スタンドから大きな拍手が起こりました。北海道で開催された野球教室にも日本ハムの選手たちと参加していました。ファンからすれば、日本ハムに戻ってくるだろうと考えるのが自然な感情です」(日本ハムを取材するスポーツ紙記者)