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光学系はそのままに、よりクラシカルに

 本家がやらぬのならウチがやるとばかり。久しぶりにコシナの真骨頂レンズが登場する。このレンズはご覧のとおり、ニッコールオート時代のレンズのデザインの影響を色濃く受けたMFの標準レンズだ。
 ニッコールと同じ回転方向のフォーカスリング。ローレットの刻み、絞り環、カニの爪の存在が泣かせる。CPU内蔵で、ニッコールでいえばAi-SとPタイプを合体させたようなものだ。フィルム、デジタルを問わず、しかもメカ連動のシャッター優先やプログラムにも対応する(D3400は除く)レンズだ。
 おそらくこのレンズはニコンDf向けに企画されたものだろう。Dfにあわせて、AF-S NIKKOR50㎜ f/1.8G(SpecialEdition)が発売されたが、そのデザインはAiニッコールに似ていながらも絞り環もなく中途半端な印象だった。一方の本レンズは、仕上げや操作性にも配慮されており、ギミックだけではない存在感があるのはさすがである。

6群7枚構成の伝統的なガウスタイプは絞りの利きが違う。至近描写はトゲトゲしない繊細描写でボケも素直。2003年に限定発売されたAuto-Topcor58mmF1.4から続くNOKTON 58mm F1.4 SLⅡ Nと光学系は同じだ●ニコンフォトミックFTN・絞りf2.8・1000分の1秒・プロビア100F
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6群7枚構成の伝統的なガウスタイプは絞りの利きが違う。至近描写はトゲトゲしない繊細描写でボケも素直。2003年に限定発売されたAuto-Topcor58mmF1.4から続くNOKTON 58mm F1.4 SLⅡ Nと光学系は同じだ●ニコンフォトミックFTN・絞りf2.8・1000分の1秒・プロビア100F
ニコンD810に装着(写真右)。不釣り合いな印象だが、メーターは機能し、ストレスなく使える。ニコンフォトミックFTN(写真左)には、「カニの爪」を使うために装着し、ガチャガチャしてみた。もちろん、問題なく使える
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ニコンD810に装着(写真右)。不釣り合いな印象だが、メーターは機能し、ストレスなく使える。ニコンフォトミックFTN(写真左)には、「カニの爪」を使うために装着し、ガチャガチャしてみた。もちろん、問題なく使える
Ai改造したNikkor-S Auto 50mm F1.4(写真右、1962年発売)と並べた。金属製のフードとフードキャップも用意された(税別5000円)。フィルター径も52mmで、往時のニコンのものが応用できそうだ。先端のシルバー部分が黒いモデルもある
Ai改造したNikkor-S Auto 50mm F1.4(写真右、1962年発売)と並べた。金属製のフードとフードキャップも用意された(税別5000円)。フィルター径も52mmで、往時のニコンのものが応用できそうだ。先端のシルバー部分が黒いモデルもある

◆赤城耕一

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●焦点距離・F値:58mm・F1.4●レンズ構成:6群7枚●最短撮影距離:0.45m●画角:40°●フィルター径:φ52mm●マウント:ニコンF●大きさ・重さ:φ67.6×45.5mm●価格:6万5000円