光学系はそのままに、よりクラシカルに
本家がやらぬのならウチがやるとばかり。久しぶりにコシナの真骨頂レンズが登場する。このレンズはご覧のとおり、ニッコールオート時代のレンズのデザインの影響を色濃く受けたMFの標準レンズだ。
ニッコールと同じ回転方向のフォーカスリング。ローレットの刻み、絞り環、カニの爪の存在が泣かせる。CPU内蔵で、ニッコールでいえばAi-SとPタイプを合体させたようなものだ。フィルム、デジタルを問わず、しかもメカ連動のシャッター優先やプログラムにも対応する(D3400は除く)レンズだ。
おそらくこのレンズはニコンDf向けに企画されたものだろう。Dfにあわせて、AF-S NIKKOR50㎜ f/1.8G(SpecialEdition)が発売されたが、そのデザインはAiニッコールに似ていながらも絞り環もなく中途半端な印象だった。一方の本レンズは、仕上げや操作性にも配慮されており、ギミックだけではない存在感があるのはさすがである。
◆赤城耕一
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●焦点距離・F値:58mm・F1.4●レンズ構成:6群7枚●最短撮影距離:0.45m●画角:40°●フィルター径:φ52mm●マウント:ニコンF●大きさ・重さ:φ67.6×45.5mm●価格:6万5000円