撮影/馬場岳人(写真映像部)

――写真集がヒットする手ごたえはありましたか?

 いやいや、全然なかったです。2200円も出してくれるかなと。家族、友達、ファンを数えて8人しか買ってもらえる自信がなかったです(笑)。1万4000部も売れるなんてまったくの予想外でした。

――購入者からSNS上で「紙の写真集を出してほしい」という声が多かったですね。

 オファーを頂ければ紙でも写真集を出したいです。アナログの紙で保存できるし記念にもなりますしね。ただ私は意味を考えるタイプで、今回のデジタル写真集は「29歳最後の日」「平均体重」というキーワードがありました。今度は違う方向性、新しいコンセプトで挑戦してみたいですね。需要があるか分かりませんが、オファーをお待ちしています(笑)。

――30歳になって芸人以外の活動でやりたいことはありますか?

 コントの小道具を作るのが好きなんですけど、の爪とぎとかグッズを作って商品化したいです。一緒に住んでいる(元保護猫の)菊次郎の影響ですね。

「ここからスターになろう」と

――保護猫施設から譲り受けて2年半が経ちましたね。

 菊次郎は当時4歳で落ち着いた大人の猫でした。保護猫施設に行ったら、「大人の猫はもらい手が少ない」と驚かされました。猫には特別な思い入れがあるんです。大学を卒業して芸人をやりながら会社勤めの生活で、仕事を午後4時に早上がりしてライブに行った後にネタを考える日々を送っていたんですけど、なかなかうまくいかない時期があって。毎日必死で食べるために働いていたのですが、その時に家の周りに野良猫がいて。必死に食べ物を探している姿が自分と重なって、「ここからスターになろう」と今のコンビ名を考えました。恩返しじゃないですけど1匹の猫を幸せにしたいなと思って、菊次郎を愛でています。

撮影/馬場岳人(写真映像部)
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なるべく早く結果を出さなきゃと強く感じています