朝ドラでブレークしてから5年超。ドラマ、舞台、歌、そして番組MCと活躍の場を広げてきた松下洸平さん。実力で叶えてきた夢の数々。多忙を極めた30代を経て、40代に向かういま、何を思うのか。AERA 2025年1月27日号の記事より。
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――AERAの表紙への登場は3度目だ。初登場はNHK連続テレビ小説「スカーレット」でブレークした翌年の2020年10月。2度目はドラマ、映画、バラエティーに音楽と多方面に活躍の幅を広げ始めた23年6月だった。
松下洸平(以下、松下):2度目の表紙はどこか荒波の中にいるような顔というか、当時の忙しさの大変さを抱えているような表情ですね。今も忙しくさせていただいて、状況的には変わっていないような気がしますが、このときは激動の中にいるって感じです(笑)。
そう考えると、初登場のときの表情は、何かまだ、これから起こることが何もわかっていない顔ですね(笑)。
3回目の今回、ようやくというべきか、撮影はすごくリラックスできましたし、少しは穏やかな表情になれているかなという気がします。
ありがたいことにこれまでいろんなお仕事をいただいて、経験を積ませていただいたことで、多少なりとも頭の中に余裕ができてきたと感じます。
――昨年は年初からライブツアーで全国12都市を回り、NHK大河ドラマ「光る君へ」に出演。音楽番組「with MUSIC」(日本テレビ系)ではMCを務め、ドラマ「放課後カルテ」(同)では地上波初主演を務めるなど、まさにフル回転だった。
信じられない光景
松下:ツアーはどの会場でもお客さんに盛り上がっていただいて、すごくうれしかったですね。3月のファイナル公演では東京ガーデンシアターに立ったんですが、今振り返ると本当に信じられない光景だったなと思います。最初にガーデンシアターを見たときはその大きさに驚くというよりも、「よし、ここでどれだけいつも通りのパフォーマンスができるか、勝負だな」と、そんなことばかり考えていたんですが、この間、あるアーティストの方のガーデンシアターでのライブをプライベートで見に行く機会があって、そのときに「俺、こんなところでやったんだ」ってびっくりしたんですよ。こんなにすごい人数の前でよく歌えたなって(笑)。