MIOさん(撮影/写真映像部・上田泰世)

「自分が何と言ってもらえればうれしかったか、救われたかといえば、それは『人と違うことは才能なんだよ』ということだと思います。私は嫌われないようにするために、周囲に合わせることに何十年も力を使ってきてしまい、自分のいいところに目を向けることはありませんでした。『無駄な時間を過ごしたな……』『もっと能力を伸ばしてあげられたのかもな……』という後悔の気持ちも、正直なところ私にはあるんです。私は30歳近くまで自分の生きづらさの原因がわからなかったので、対処法に追われる日々でした。今生きづらいと感じていて、自分の個性や特性をもう理解できている方なら、きっと自分らしく生きていく方法を編み出していけると思います」

 そして、最後にこう続けた。

「今はいろんな選択肢がある時代ですよね。私の場合は高校でインターナショナルスクールに進むことを選びましたが、今はオンラインでたくさんの人ともつながれる。そうした選択に後ろめたさを感じる必要もまったくないですしね。もうそろそろ、古い価値観も変えていっていいんじゃないかなと思います」

(岡本拓)

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