「(贔屓のチームである)巨人以外の知識量もすごい。時間があれば球場や映像で野球を見て、プレーだけでなくデータまで入念にチェック。番組などでプロ野球OBや野球関連のスペシャリストと共演すると収録後も質問攻めにしていた。ひたすら熱くなる姿に感心したのを覚えている」(広告代理店関係者)

 スポーツ好きを仕事に繋げる『ビジネス・ファン』のようなタレントも多いが中居氏は“ホンモノ”の野球ファンであった。熱く応援し過ぎて我を忘れてしまうことで批判を浴びることもあったが、野球界に必要な存在だったという声は少なくない。

「野球愛の強さを理解してくれるファンがいる一方、『でしゃばり過ぎ』などの批判もある。中居氏自身もかなり悩んだようだったが、『最大限の愛を野球に注ごう』と腹を括っていた。さすが国民的グループSMAPのリーダーを務めた男だと思った」(広告代理店関係者)

 昨年秋に開催されたプレミア12で侍ジャパン公認サポートキャプテンに就任した際には「今まで通り、野球を好きな人はもちろん、これまであまり野球に触れてこなかった方にも、これをきっかけに野球を好きになってもらえるような、そういう役割ができればいいなと思っています」というコメントからも、少しでも野球ファンを増やしたいという使命感がうかがえる。ファンの自身への様々な意見を感じながらも、競技がより普及して欲しいという思いだけは失わなかった。

「今回の事件の真相はまだわからないが、芸能生活が終わっても仕方がないような事態になりかもしれない。そうなると、(知名度抜群で)野球を愛して真剣に伝えてくれるタレントがいなくなるのは痛い」(NPB関係者)

 最近では、野球以外の他競技でも地上波のスポーツ中継が“バラエティ化”していると批判は多い。地上波のスポーツ関連番組への逆風は強く「タレントを起用する必要はない」という声も聞こえるが……。

「中居君の野球好きはファンの間でも有名。『少しうるさい』と感じる時もあるが、野球への思いを感じるので許容できる。珍プレー好プレーの特集番組にも欠かせない人材なので、今回の事件の行方は(野球ファンとしても)やはり気になる」(神宮球場に通うヤクルトファン)

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中居氏は野球界にとっては重要な存在だった?