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東京都は17日(金)、1月8日(水)に都内でスギ花粉の飛散が開始したと発表しました。統計開始以来、最も早い飛散開始です。日本気象協会が発表した、最新の「2025年 春の花粉飛散予測(第3報)」では、東北南部~九州の広い範囲で、前シーズンより、花粉の飛散が多い傾向です。早めの対策を、心がけてください。

東京都内でスギ花粉の飛散開始

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東京都は17日(金)、1月8日(水)に都内でスギ花粉の飛散が開始したと発表しました。

「花粉の飛散開始日」とは、スギの花の開花日ではありません。1月以降、1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を、2日連続して観測した最初の日を、その観測地点の「花粉の飛散開始日」としています。

上の図にある花粉飛散開始例の3日目や6日目のように、1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を観測しても連続していなければ飛散開始とはなりません。この場合、2日連続して観測した最初の日である9日目が「飛散開始日」となります。

今回は、大田で8日(水)に1.2個、9日(木)に1.9個の花粉を観測しました。これにより、東京都内で、スギ花粉の飛散開始となりました。1985年の統計開始以来、今回が最も早い飛散開始です。なお、これまで最も早かったのは2007年1月31日、昨年は2月9日でした。

九州~近畿など 前シーズンより飛散量が大幅増加

気になるのは、花粉の飛ぶ量です。

日本気象協会が、16日(木)に発表した「2025年 春の花粉飛散予測(第3報)」によりますと、2025年春の花粉飛散量は、前シーズン(2024年)と比べると、九州から近畿では非常に多く、北陸・関東甲信と東北南部も多い傾向です。東海は前シーズン並み、東北北部と北海道は少ないでしょう。

九州から近畿などでは前シーズン(2024年)と比べると、飛散量が大幅に増加する見込みです。

花粉の飛び始める時期が早かった東京だけでなく、他の所でも、早めの花粉対策を、心がけてください。

外出時の花粉対策 マスク編

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花粉症の症状を緩和させるには、できるだけ花粉を避けることが大切です。以下のように、マスクの選び方や付け方を工夫することで、花粉を防ぐ効果が期待できます。

① 感染症予防としてマスクを使用している方も多いかと思いますが、花粉対策にも効果的です。マスクを使用することで、花粉を吸いこむ量を、およそ3分の1から6分の1に減らすことができます。

② 顔とマスクとの間に隙間ができてしまうと、そこから花粉が入ってしまいます。マスクの大きさは、できるだけ顔にフィットするものを選ぶことが大切です。

③ マスクの内側にガーゼを当てること(インナーマスク)で、さらに鼻に入る花粉が減少することが分かっています。

④ マスクの種類は、花粉を防ぐ効果が期待できること、息がしやすいことなどから、不織布性のマスクを選びましょう。一度使用したら、使い捨てにすることが、衛生的におすすめです。

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