AERA 2024年12月9日号より
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 新NISAがスタートして1年が経った。まだ手続きしていない人も、すでに済ませた人も、いまいちど制度を復習したい。過去の人気記事を振り返る。(この記事は2024年12月6日に「AERA dot.」に掲載されたものの再配信です。年齢や肩書などは当時のもの)。

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 コツコツ積み立てでいくらになった? 「どこに投資しようか」と迷う人向けの最新調査。「eMAXIS」以外の直近の売れ筋も取材した。AERA2024年12月9日号より。

 新NISAではインデックス投資信託(以下、投信)が人気。中でもネット販売のみの「eMAXIS Slim」と、ネットに加え金融機関窓口でも販売する「eMAXIS」シリーズがブランド化している。

 今回は超低コストのeMAXIS Slim全15本に加え、eMAXIS全41本の中で特に売れている「NASDAQ100インデックス」「インド株式インデックス」を検証。直近20年で勢いのあった投資先・投資国がわかりやすいため、本誌は定期的に調査している。毎月1万円積み立てていたら、長期でいくらになっていたか?

 NASDAQ100が強烈だ。1万円×20年、つまり自分の財布から出したお金240万円が20年で2560万円(10.6倍)になっていた。次がネット証券の新NISAで2番目に人気の高い「米国株式(S&P500)」1397万円(5.8倍)。新NISA1番人気の「全世界株式(オール・カントリー)」は949万円(3.9倍)。

 試算をしてくれた、三菱UFJアセットマネジメントの野尻広明さんは「過去の結果です。そして本来は株と債券など異なる資産クラスを同列で比較すべきではありませんが」と前置きしたうえで語った。

「『NASDAQ100』は24年6月、7月に大きな資金流入があり、伸びました。逆に日本株、特に『国内株式(日経平均)』は流入に関して少し落ち着きが見られます」

 24年4月(単月)と4月から10月の累積額を比べると「NASDAQ100」が912%増。「国内株式(日経平均)」は174%増で、検証した17本の中では一番低かった。なお、「NASDAQ100」以上に伸びたのは「国内リートインデックス」で1037%増。東証上場のREIT(不動産投信)58本を組み入れた投信だ。ここ半年、REITは値下がり傾向にあり、「安いところで」と逆張りで仕込んだ投資家が多かったか?(本誌の推測)

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