23日放送の音楽特番「第16回明石家紅白!」(NHK総合・午後7時30分)は、「第75回NHK紅白歌合戦」の出場歌手が大集合する。ゲストはOmoinotake 、こっちのけんと、新浜レオン、ME:I、水森かおり。歌もトークも大いに盛り上がる! 紅白歌合戦に関する過去の人気記事を振り返る(「AERA dot.」2024年12月5日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。
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昨年大みそかに放送された「第74回NHK紅白歌合戦」は第一部の世帯平均視聴率が29.0%、第二部が31.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)となり、放送開始以来のワースト視聴率を記録した。NHKにとって、今年は絶対に負けられない戦いとなりそうだが、早くも「来年」に向けた動きも聞こえてくる。
紅白といえば、1963年には視聴率81.4%を記録するなど、名実ともに「国民的番組」として愛されてきたが、近年は若者を中心にテレビ離れが加速し、視聴率も低迷気味だ。
前年の紅白で制作統括を務めたNHKの加藤英明チーフプロデューサーは、2022年には番組存亡に対する危機感があったことを明かしつつ、「番組自体は終わらないにしても、30%を割り込むとなれば、国民的歌番組と呼ばれるコンテンツとして相応しくないと評価されてもおかしくありません」と苦しい胸の内を語ったこともある(「AERA」23年1月30日号)。
しかし、前述のように昨年の第一部はついに“防衛ライン”の30%を割り込み、二部も“危険水域”に突入している。紅白に対しては、LGBTQへの理解が深まり社会が多様化するにつれ、「歌手を男女で分けるのは時代遅れだ」とする意見が強まっている。視聴率が今以上に低下すれば、番組の大幅リニューアルや放送時間の削減、さらに打ち切りの未来も現実味を帯びてくる。
そんな中、先日発表された41組の出場者の顔ぶれを見ると、今年の活躍が顕著だった歌手や、お茶の間で知名度の高い常連組の落選が目立ち、視聴率アップの“特効薬”とされるSTARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所)からの選出も2年連続でゼロとなった。
初出場組にいたっては、メイン視聴者とされる50代以上の中高年世代から「知らない人ばかり」「過去一ショボい」との落胆が漏れる。
そのうえ、司会の橋本環奈に関して、10月31日発売の「週刊文春」が事務所マネジャーへのパワハラが原因で、少なくとも8人のマネジャーが退職したと報道。事務所サイドは報道を否定しているが、紅白に暗い影を落としたことは間違いない。