
代理人は続ける。
「マリナーズは投打で若手選手が台頭しており、佐々木の獲得に熱心だと聞いています。イチローさん、佐々木主浩さん、城島健司さんが活躍した日本に親近感があるチームで、本拠地のシアトルは生活しやすい環境です。メジャーで1日でも早く活躍したいと考えるなら、長年低迷しているエンゼルスも選択肢になってきます。メディアの注目度が高いとは言えず、伸び伸びプレーしたいならお勧めです。同じ岩手県出身の菊池雄星が移籍することが決まりましたし、チームメートになったら心強い存在になるでしょう」
報道ではドジャースを本命視する記事が目立つ。大谷、山本が加入した今季は4年ぶりのワールドチャンピオンとなった。大谷の活躍もあって日本国内のドジャースへの注目度が一気に上がった。米国の通信員も「ドジャースに入る可能性が一番高いと思います」と分析する。
「育成面で環境、カリキュラムが充実しているだけでなく、投手陣が盤石とは言えないので、早い時期から先発でチャンスが与えられる可能性がある。世界一に最も近い球団であることも大きな魅力です。大谷、山本と強力な3本柱を結成して黄金時代を築く夢が広がりますしね」
「パドレスで大谷を倒してほしい」
一方、ロッテの元コーチは違った見方を示す。
「佐々木はマイペースな性格なので、日本人選手がいないチームでもやっていけると思います。でも、温暖な気候でワールドチャンピオンを狙えるチームとなると、ドジャースとパドレスが有利でしょう。個人的にはパドレスでプレーしてほしいです。ダルビッシュが良き理解者になるだろうし、佐々木がドジャースに入って大谷と世界一を目指すより、パドレスで大谷を倒して世界一なったほうが面白い。投手としての潜在能力は佐々木のほうが大谷より上だと思っています。ロッテで1年を通じて稼働したシーズンがなく、マイナー契約になる23歳でメジャー挑戦したことに批判の声が日本では多いですが、王者のドジャースに立ち向かうパドレスで活躍すれば、ヒール役からイメージがガラッと変わりますよ。本人は気にしていないと思いますけど(笑)」