秋篠宮家の長男、悠仁さまの筑波大合格が発表された。天皇陛下や皇族方も若き日に大学生活を送り、さまざまな学びを経験した。そんなキャンパスでの「あのとき」を振り返る(この記事は「AERA dot.」に2023年3月21日に掲載した記事の再配信です。年齢や肩書などは当時のもの)。
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4月から学習院大学4年生になる天皇、皇后両陛下の長女・愛子さま。コロナ禍でのオンライン授業を経て、この春からはキャンパスライフが始まる。専攻は日本語日本文学科だが、そもそもなぜ日本文学を選ばれたのだろうか? 愛子さまがご誕生のころから皇室番組に携わる放送作家のつげのり子さんに素朴な疑問を投げかけると、母娘の絆が見えてきた。
昨年3月17日の成年を迎えての記者会見で、愛子さまは文学部日本語日本文学科に在籍し、2年生からは「日本語日本文学系」を選択されているとお話しされていた。関心のある分野に関しての記者からの質問に、愛子さまはこう答えられている。
「関心のある分野は、いまだ模索中といったところではございますが、以前から興味を持っておりました、『源氏物語』などの平安時代の文学作品、物語作品を始め、古典文学には、引き続き関心を持っております」
そのようにお話しされる愛子さまのお父さまである天皇陛下は、同じ文学部を卒業されている。専攻は史学科で、卒業後は、学習院大学大学院人文科学研究科博士前期課程に進学。
さかのぼると高校時代には、いわゆる帝王学の一環として『古事記』『日本書紀』といった皇室史に関わる日本神話、『万葉集』『平家物語』など日本の古典文学から比較神話学なども学ばれており、愛子さまの大学での専攻の選択や興味、関心は父譲りの感もある。
「愛子さまが古典文学に興味を持たれた背景には、幅広く日本の歴史を学ばれてきた天皇陛下から、折に触れ歴史のお話を耳にされてきたこともあると思うのですが、実は雅子さまの影響もあったと思います」(つげさん)
と話す放送作家のつげのり子さんは、雅子さまのご学友から聞いた秘話を思い出すという。
「3年前に『素顔の雅子さま』(河出書房新社)という書籍を出したときに、雅子さまと小さいころから交流のあるご学友の方に取材をしました。そのとき話してくれたのが、雅子さまのお母さまである小和田優美子さんの教えです。『海外に出たときに、日本のことを知らないと、真の日本人とは言えないのではないか。ただ英語ができるだけで海外に行ったところで、日本の根本についての素養を身につけていないと、根なし草になってしまう。歴史や文化、礼儀作法などを学び、日本人としての矜持を胸に秘めて海外に出てこそ、国際人になることができる』というお考えを優美子さんはお持ちだったそうです。日本の美意識や伝統文化を知ることがなによりも大切であることを雅子さまにも教え込まれたのでしょう」(つげさん)
愛子さま大学卒業 18年間ダイヤモンドのように磨き続けた「らしさ」 高校から関心は社会へ