オフシーズンのプロ野球で話題となるのが契約更改だ。今年も大幅アップ、大幅ダウンの両方で話題となっている選手は少なくない。そこで今シーズン、年俸に対して驚きの好成績を上げた“コスパの良かった選手”と、逆に高額年俸ながら期待を裏切ることになった“コスパの悪かった選手”を5人ずつランキング形式で紹介したいと思う。今回はパ・リーグ編だ(金額は推定)。
【写真2枚】今季「コスパ良かった」選手、パ・リーグ1位はこの人! ソフトバンクでコスパ悪かったのは…
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■コスパの良かった選手ベスト5
1位:藤井聖(楽天・推定年俸1300万円)
22試合11勝5敗0セーブ0ホールド 防御率2.93
2位:武内夏暉(西武・推定年俸1600万円)
21試合10勝6敗0セーブ0ホールド 防御率2.17
3位:水谷瞬(日本ハム・推定年俸560万円)
97試合94安打9本塁打39打点4盗塁 打率.287
4位:田宮裕涼(日本ハム・推定年俸700万円)
109試合85安打3本塁打30打点10盗塁 打率.277
5位:古田島成龍(オリックス・推定年俸700万円)
50試合2勝1敗0セーブ24ホールド 防御率0.79
プロ入り後しばらく結果が出なかった状態からブレイクした選手が3人、ルーキーが2人という内訳となった。前者の筆頭格で1位としたのが藤井だ。2020年のドラフト3位で入団し、昨年までの3年間では合計4勝にとどまっていたが、今年は4月から7月にかけて7連勝を記録。その後は少し黒星が増えたものの、最終的には自身初の二桁勝利となる11勝をマークして防御率も2点台と先発の一角として見事な成績を残した。ストレートに速さはないもののスライダーに加えてツーシーム、チェンジアップがレベルアップしたことで一気に安定感を増した。来シーズンも貴重な先発左腕としてかかる期待は大きい。
2位に躍進した日本ハムで驚きの躍進を見せたのが3位の水谷と4位の田宮だ。水谷はソフトバンクでの5年間では一軍での出場がなかったが、昨シーズンオフに現役ドラフトで移籍すると大きく才能が開花。セ・パ交流戦では史上最高打率となる.438をマークしMVPに輝いた。夏場以降は少し調子を落とし、最終的には打率3割を切ったが、94安打はチーム5位の数字である。昨年の現役ドラフトで移籍した選手では最も成功した例と言えそうだ。