新NISAで人気なのは全世界株式やS&P500のインデックス型投資信託(以下、投信)。東証ETFにもこれらの指数に連動する銘柄があり、要チェックだ。【本記事はアエラ増刊「AERA Money 2024秋冬号」から抜粋しています】
【図2点】分配金がもらえるS&P500や全世界株式の東証ETF22本はこちら!
新NISAで人気のインデックス型投信は分配金を出さずにファンド内で再投資をしてくれるものが多い。
東証ETFは、組み入れ銘柄から出た配当が分配金として投資家に支払われる。
分配金が欲しい人は東証ETFを。リタイア後にお給料のように分配金を受け取りたい人にも向く。
今は必要ないなら、受け取った分配金は自分で再投資に回せばいい。面倒だが「老後の打ち出の小づちづくり」と考えて手間をかける。
東証ETFは東証に上場しているし、円建てで取引するから、中身も日本株と思っている人がいる。
実は東証ETFにも「S&P500」「全世界株式」「先進国株式」「ナスダック100」「インド株」など海外資産が組み入れられたものが一通りそろっている。
残念ながら新NISAのつみたて投資枠では買えないため(ごく一部の証券会社を除く)、成長投資枠か、特定口座などで買おう。
ETF比較ポイント
外国株が組み入れられた東証ETFの主な22本を表にまとめた。
S&P500に連動するものが5本、全世界株式が2本、先進国株式が4本、ナスダック100が4本、インド株が3本など。
さて、中身が同じならどう選べばいいか。東京証券取引所金融リテラシーサポート部課長の吉田貴弘さんにアドバイスをもらった。
「まず、運用中のコスト(信託報酬)を比べてみましょう。安いほうがいいとされます。
次に、純資産総額。ETFの規模がわかります。連動する指数が同じなら、大きいほうが、より投資家の資金が多く入っている、つまり人気があることになります」
シンプルなインデックス型ETFの場合、純資産総額が小さくても、後ろにセットされている「マザーファンド」(親のような役割の箱と思ってほしい)が大きい場合が多いため、運用的な不安はさほどない。
ただ、あまりに純資産総額が小さい状態が続くと、運用会社の利益が上がらず償還される(運用をやめる)可能性がある。