
新NISAの成長投資枠(年間240万円まで。成長投資枠だけ使う場合は一生で1200万円まで)で日本株を買ってみたい人もいる。どんな株がいい? キーワードの一つは「連続増配」だ。【本記事はアエラ増刊「AERA Money 2024秋冬号」から抜粋しています】
新NISAで人気なのは安定配当がもらえる大型株だが、連続増配株も悪くない。
単純な高配当株と違い、長年、配当を増やし続けている株は利益成長が伴っている場合が多く、長期保有すれば、値上がり益も期待できそうだ。
新NISAで日本株に投資すれば、配当にも値上がり益にも税金はかからないのがうれしい。
一つ、注意点を。配当の受け取り方を「株式数比例配分方式」にしておくこと。
たいていのネット証券の初期設定はそうなっているはずだが、他の受け取り方(「配当金領収証方式」か「登録配当金受領口座方式」か「個別銘柄指定方式」)になっていると配当が非課税にならないのだ。
日経の指数が役立つ
連続増配株を自分で探すのは大変だ。主要ネット証券5社の銘柄検索機能にも「連続増配」の項目はない。
そんな中、連続増配を続けている企業を上場企業約4000社の中から探し、連続増配年数の長い順に70銘柄を抽出してくれる、なんとも便利な株価指数がある。
それが2023年6月に算出・公表がはじまった「日経連続増配株指数」。この指数の構成銘柄は、原則として10年以上連続で増配している企業70銘柄。
毎年1回、6月末に銘柄入れ替えがあり、連続増配がストップした銘柄が除外され、新たな銘柄が追加される。
とはいえ、70銘柄だと投資候補としては数が多すぎる。中には毎年0.1円といった小幅な増配を繰り返して連続増配記録を更新する「ずるい」株もあるらしいので、もう少し絞り込みたい。
金融ジャーナリストの岡村友哉さんに有望銘柄の選び方を教わった。
「この指数で最優先されるのは、『連続して増配しているかどうか』です。
日本の連続増配年数が一番長いのは、34年の花王、次に26年のSPK(自動車部品商社)、3位が25年の三菱HCキャピタル(リース業)。このあたりはほぼ不動で、個人投資家にも人気です」
