連続増配の「年数」が最重要なので、採用70銘柄の中には配当利回りが1%に満たない銘柄もある。

 連続増配トップの花王は2.32%(2024年8月22日現在/以下同)だが、たとえば「お、ねだん以上」でおなじみのニトリHDは20年連続増配で配当利回り0.71%。

 おむつや生理用品のユニ・チャームは22年で0.86%。どちらも高配当株とはいえない。

「シンプルに注目したいのが、70銘柄の中で配当利回りが高い銘柄。高配当株のリスクは減配や無配に転落して株価も急落することです。

その点、10年以上連続増配してきた企業は『増配記録を途絶えさせたくない』という気持ちが強いと思われます」

 今の配当利回りは、お好みで。2~3%あれば満足?

「今のプライム市場の平均予想配当利回りは約2.4%(2024年10月4日現在)ですので、それ以上あれば『配当高め』といえそうです」

 ところで、「連続増配」とともに注目されるのが「累進配当」。累進配当は、配当が増配か据え置き、つまり「前回と同じ配当の場合もある」点が連続増配とは異なる。

 日本経済新聞社は「日経累進高配当株指数」も算出・公表しており、こちらは「10年以上、累進配当を続けている株の中から高配当利回り順に30銘柄」が対象だ。

 こちらはルールとして「配当利回り」が大事。最新版リストを見ると小型株も多く組み入れられている。

低ベータ値は安定的

「安定して利益成長を続ける銘柄でないと、何十年もの連続増配はできません。ただ、日本では20%クラスの増益を長年続けている企業はごくわずか。

1ケタ増益を10年以上続けて、少しずつ増配しているだけでも評価できます」

 さらに石橋をたたいて渡るため、銘柄選びの参考となるデータはないものか。

 岡村さんが挙げてくれたのは、「ベータ(β)値」だ。ベータ値は日経平均株価が1動いたとき、その銘柄がどれだけの値幅で動くかを示したもの。

 ベータ値が高い株は日経平均以上に株価が乱高下しやすい。安定的な株価の動きを求めるなら、ベータ値が低めのほうがいいだろう。

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