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 夫婦やカップルなどパートナーとの間で性欲に差がある場合、セックスレスに陥ったり、望まない妊娠を繰り返したりするケースがある。性欲についての正しい認識に加え、欠かせないのは相手への思いやりだ。AERA 2024年11月25日号より。

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「夫婦で同じ方向を向いていればよかったのに、と思います」

 東日本在住の女性(40代前半)は、高校時代に出会った同い年の夫と、大学卒業後すぐに結婚。互いに初めての彼氏・彼女であり、初めての性行為の相手だ。女性は「いつまでも女と男でいたい」という想いが強く、結婚後、数年間の不妊治療を経て出産した後も「ママではなく女」を常に意識していたという。

「子どもが小さいうちはなんやかんやで間が開くことはありましたが、それでも月に1回、平均して月に2~3回はありました。私の方が積極的。しなくても、常に一緒にくっついていたい」

 だがいつ頃からか、女性がベッドで「ねぇねぇ」と話しかけても、聞こえないふりをされたり、「うるさいなぁ」と言われたりするようになってきた。「不妊治療のストレスが影響しているのかもしれない」「仕事が忙しいのだろう」などと考え堪えていたが、思い切って「しないの?」と聞いた時、飲んでいたお酒のコップを投げつけられ、「そんなにしたかったら外でしてこいよ」と怒鳴られた。結婚10年を少し過ぎた時のことだ。

「その後夫はいびきをかいて寝てしまった。私はキレて泣きながら、そう言うならしてやろうじゃないのと、ネットで検索しまくった。それが婚外恋愛に至った最初です」

 そう打ち明ける女性は、夫以外の男性と関係を持つ中で、性行為の内容には天と地ほどの差があることを知ったという。

夫から「気持ち悪い」

 夫との性行為はずっと「はい、終わりました。じゃ、寝ます」といった風。性行為を2人で創意工夫し、自由に楽しみたいと夫に伝えたこともあったが、「気持ち悪い」と返され、むなしい想いに襲われてきた。

 けれど、婚外恋愛を始めてからは、愛情や性欲の面で夫に何も期待しなくなった。“コミュニケーションの一環”として夫に求められたら応じるが、年に1~2回。このままフェードアウトするだろうと感じていた。

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多産DVに陥ることも