今日14日夕方は広い範囲で国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」を見るチャンスです。午後6時前に九州南部から、四国、本州の上空を通過し、東北南部を通ります。昨日13日よりも仰角が高くなり、広い範囲で観測のチャンスとなるでしょう。「きぼう」が通過する時間帯の天気は?
今日14日夕方 「きぼう」を見る最大のチャンス 地域や時刻は?
国際宇宙ステーション(ISS)は、地上から約400km上空に建設された実験施設で、「きぼう」とは、その中の日本実験棟の名前です。ISSはサッカー場くらいの大きさで、1周およそ90分というスピードで、地球の周りを回っていて、条件が揃えば地上から肉眼で見ることができます。
上の図は、今日14日夕方の「きぼう」が見え始める時刻と最大仰角(最接近)時の方角です。今日14日は17時56分頃から18時頃にかけて九州から北海道まで広い範囲で観察のチャンスです。見え始めから見え終わりまでは3分程度となります。
明るい星のような光が、飛行機よりも速めのスピードで、流れて行くように見えます。望遠鏡などを使うと、視野が限定されてしまい、見逃す可能性がありますので、肉眼で探すと良いでしょう。スマートフォンなどで動画の撮影もオススメです。光がスーッと動いていく様子をとらえることもできます。
「きぼう」通過時間帯の天気は?
今日14日は、夕方以降は太平洋側ほど雲の広がる所が多いでしょう。
九州南部や四国、紀伊半島の一部では雨が降りそうです。関東は雲の多い天気が続くでしょう。
東北や北海道は比較的よく晴れる見込みです。
雲がかかる所も、タイミングが良ければ雲の切れ間から観測のチャンスがあるでしょう。ぜひ、気軽な気持ちで空を見上げてみてはいかがでしょうか。
「きぼう」が見える条件
国際宇宙ステーション(ISS)が地上から見られる条件は以下の3つです。
① 晴れていること
ISSは雲より高い宇宙空間を飛んでいるので、曇っていると地上からは見えません。
② 自分の上空をISSが通過すること
ISSは同じ軌道を回っていますが、地球が自転によって回転しているため、ISSが通過する位置は変化しています。自分の上空付近をISSが通過するタイミングで見ることができます。
③ 自分のいる場所は夜で、ISSが昼であること
ISSは自分で光っているわけではなく、太陽の光を反射して明るく輝きます。ISSが地上から見えるためには、ISSには太陽の光が当たっており、地上は夜となっていなければいけません。上の図のように、ISSは地上400km上空にあるため、地上の日が落ちてからしばらくの間は太陽に照らされています。同様に、地上の日の出よりも先に上空の ISS には太陽の光が当たります。日の出前や日の入り後の約 2 時間は、地上は夜ですが400km上空はまだ昼の状態で、この時間帯に ISSが自分の上空付近を通過した時にISSを見ることができます。