先週に多く読まれた記事の「見逃し配信」です。ぜひ御覧ください(この記事は「AERA dot.」で2024年11月6日に配信した内容の再配信です。肩書や情報などは当時のまま)。
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兵庫県知事選(11月17日投開票)の選挙戦で、前知事の斎藤元彦氏の集会が盛況だ。そもそも斎藤氏のパワハラや「おねだり」など数々の疑惑が内部告発で噴出し、県議会が全会一致で斎藤氏に不信任決議を突きつけた末の知事選なのだが、なぜか斎藤氏の“追っかけ”のような女性ファンも現れるほどの人気になっている。
告示日の10月31日、斎藤氏は神戸市の繁華街で出陣式を行った。午前9時半頃に斎藤氏が現れると、大きな拍手。若い女性が多く詰めかけているのが目立つ。斎藤氏は選挙前から駅頭などで街頭演説をしていたが、そこに何度も足を運ぶ、斎藤氏の“追っかけ”のような女性もいた。
「今回の文書問題で、県民の皆さまにご心配をおかけして申し訳ございませんでした。前回の知事選挙は多くの政党の支援をいただきました。今回は1人からのスタート。JRの駅で最初に街頭活動した時、自分自身も怖かった。だが、『メディアの報道に負けるな』という声をいただきました。県議会からの不信任決議、いろんな政党、政治家が『斎藤に(知事を)させるわけにはいかない』と、そんな声もあった。斎藤か斎藤以外か。私は絶対に負けるわけにはいかない」
などと斎藤氏が訴えると、大きな拍手が沸き上がった。
出陣式の人出について陣営では、
「1千人とはいかないが、800人くらいは来ているのでは」
と言ったが、スペースの大きさから、せいぜい300人ほどだったろう。それでも悪評が噴き出ていた斎藤氏の出陣に、よくこれだけ人が集まったものだと感じた。
立候補しながら斎藤氏を応援するN党・立花氏
演説後、斎藤氏は自ら掲示板に選挙用のポスターを貼って、選挙カーに乗り込み、次の場所へ移動。するとそのすぐ後に、同じ場所にやってきたのが、「NHKから国民を守る党」党首で、やはり知事選に立候補している立花孝志氏だった。
立花氏は大歓声の中でマイクを持つと、自らへの投票を呼び掛けるのではなく、
「斎藤さん、圧勝しないといけない。斎藤さんは正しいから、謝りませんでした」
などと、斎藤氏への投票を呼び掛けた。