「バラエティ番組」とは、言わずと知れた地上波テレビの人気ジャンルの1つである。日々、各局が趣向を凝らして、さまざまな種類のバラエティ番組を世に送り出している。
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最近では、Netflix、Amazonなどの配信系メディアでも、オリジナルのバラエティコンテンツが制作されるようになった。しかし、地上波のバラエティに比べると、こちらのジャンルはまだまだコンテンツ自体の数も少なく、世間にもあまり認知されていない。
Amazonプライム・ビデオの『ドキュメンタル』などの大ヒット作もあるが、大半のものはそこまで話題にならず、一部の熱心なバラエティ好き、お笑い好きにしか届かないことが多い。
配信バラエティが地上波バラエティよりも苦戦する理由はいくつかある。1つは、認知度の壁だ。ほとんどの配信メディアでは、お金を払って入会しないとコンテンツを見ることができない。しかも、膨大にある作品の中から選んで見てもらう必要があるため、作品にたどり着くまでのハードルが高い。テレビさえあれば無料で勝手に流れてくる地上波の番組とは大違いだ。
また、配信バラエティを作る上では、地上波との差別化のために「地上波ではできないようなことをやる」という考えに陥ってしまうことがある。そこで下ネタ、暴力ネタのような過激な企画に向かってしまいがちだ。
もちろん、そうすることで新たな面白さが生まれる場合もあるが、楽しめる人が限られる間口の狭いコンテンツになってしまう恐れがある。度が過ぎた刺激を追い求めることで、見る側に敬遠されてしまう場合があるのだ。
製作費の余裕がかえって
さらに言うと、配信バラエティの意外なデメリットとして挙げられるのが、地上波よりも潤沢な予算があることだ。ドラマや映画などの場合には、制作費が上がるとその分だけ撮影機材や美術にこだわったり、余裕を持った撮影スケジュールを組めるようになったりして、作品のクオリティが目に見えて上がりやすい。