2位 I MISSED "THE SHOCK" 16票
初々しい「スローモーション」とは一転、第2位は「I MISSED "THE SHOCK"」(1988年11月1日リリース/作詞:QUMICO FUCCI/作曲:QUMICO FUCCI/編曲:EUROX)だ。
「イントロがクール! そして、シングル候補でなかったこの曲をスマッシュヒットさせた明菜のセンスがすごいから!」(50代・女性)
中森明菜は、衣装、振り付けなど細部に渡りセルフプロデュースしてきたことは有名だ。初々しかった「スローモーション」のころとは異なり、自分で自分を築き上げていったカッコよさがみなぎる。
ここまでセルフプロデュースをこなしたアイドルは唯一無二かもしれず、その姿は10代にも刺さっている。
「明菜さんの歌唱力と自己プロデュース力が溢れ出ている作品だから」(10代・男性)
また、「明菜ロングトーンの最高傑作を堪能できる一曲」(40代・男性)「イントロの音が重なっていく感じが始まる!って感じで好きです」(20代・女性)など、中森明菜の歌唱力、楽曲の素晴らしさを絶賛する声も多い。
1位 ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕
そして、ファンが1位に選んだ曲は、1985年「第27回日本レコード大賞」大賞、金賞の二冠に輝いた「ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕」(1985年3月8日リリース/作詞;康珍化/作曲:松岡直也/編曲:奥居史生)だ。数ある名曲から、ファンが悩みに悩んで1位に選んだ曲だけに、コメントもアツい!
「イントロからのワクワク感と、明菜さんのボーカルの魅力がいかんなく発揮されているところ」(40代・男性)
「作曲・編曲を担当した松岡直也さんのファンで、中森明菜さんとの組み合わせは最高で、化学反応を最大限に発揮していますよね。何回聴いても痺れます」(40代・男性)
「アイドル、歌謡曲の王道でもなく、明菜の血の通った情熱がラテンという新しいジャンルで昇華された唯一無二の作品だから。その後の明菜の作風に大きな可能性を与えた曲でもあるから」(50代・男性)
「リオのカーニバルに彷徨い恋におちる女性を見事に表現した、中森明菜の最高傑作。どこまでも伸びやかな歌声は、今も私の心をとらえて離しません」(50代・男性)
曲としての質の高さもさることながら、中森明菜の歌唱力がいかんなく発揮されたからこそ、不朽の名曲として、今もファンの心に残り続けている。
「質の高い楽曲とそれを歌いこなす歌唱力、そして彼女の最大の特徴であるリズミカルでしなやかな振付」(60代・男性)
「曲の持つ大きなスケール、こんな歌を歌いこなすアイドルはいなかった。人気絶頂だった明菜さまの美しさ」(50代・女性)
「明菜の魅力が最大限に生かされている。レコード大賞に選ばれた時の映像が忘れられない」(50代・女性)
レコード大賞を取ったのは1985年。85年度のオリコン年間シングルチャートでは、2位を記録、63万枚を上回る売り上げシングル楽曲では「セカンド・ラブ」に次いで2位の売上枚数記録となっている。
アンケート結果では、「その他」を選び自由記入したファンが多かったのも印象的だった。当然ながら、上位10曲だけだけではファンの思いは語り尽くない。その名曲の多さに改めて気が付かされ、中森明菜の「始動」がますます楽しみになった。
(AERA dot.編集部・太田裕子)