――卒業してからの1カ月は、充電期間。仕事を忘れ、普通の時間を過ごし、その間に作詞も始めた。歌手として、今は打ち出し方をどう変化させようとしているのか。
岡田:約10年間、私の人生はどっぷりAKB48に浸かっていたので、新たにソロとしてデビューすると言っても、いい意味で大きな変化はないですね。14歳からAKB48だったので、学校も通えてなかったし、大学にも行ってない。社会経験も青春も、何から何までAKBを通じての経験しかしていない。
アイドル活動に専念した時間は、決してネガティブなものではありません。10年間、国内外のあらゆる都市をまわってライブをしたり、被災地に行って復興支援活動させてもらったり。普通ではできないような経験をたくさんさせてもらったのがAKBでした。
自分の気持ちを歌詞にした
AKB時代からキラキラした、かわいいアイドルにはなりきれていなかったと思うし、正直な気持ちは素直に出すようにしていました。セクシュアリティーについて「男女問わないです」と言ったり、髪をばっさり切ったり。だから、そういう意味ではあまり変わっていないかもしれないです。
ソロデビューアルバムの曲は、白い旗にまた色を重ねていくような気持ちで、歌詞は全部私が書いたものです。いままで10年間アイドルとして積み重ねてきたものや、自分の中で秘めていた思いを、知ってもらいたいと思って、作詞をしました。作詞の師匠はいないんですが、敢えて言えば秋元康先生かもしれないです。最初書き始めたときは、「ちょっとやすし感が出てるな」と自分で感じました(笑)。
直接は伝えられないこともあるから、自分の気持ちを全部歌にして、昇華していく感じです。本当にありのままを綴っちゃってますね。
私は愛に生きて、愛に死にたい。25年生きてきて、過去を否定もしないし、自分の芯も変わっていないんだという、本当の私を受け入れてほしい気持ちもあるんですけど、知ってもらえるだけでありがたいなと思います。だから、(受け止めてもらえるのか)、ちょっと怖いんです。