愛子さまと北大路さんとは15年ぶりの再会。雅子さまはすかさず「懐かしく、昨日もその話をしていました」と北大路さんに話しかけた。
歓談の最後に、北大路さんが「愛子さま、ご卒業、就職、おめでとうございます」と改めて天皇陛下と雅子さまに伝えると、天皇陛下が「ありがとうございます」というのに続けて、雅子さまは心をほぐしたように「ありがとうございます」と。
「本当に大変だと思いますけど、頑張っていただきたい」と北大路さんが続けると、雅子さまが、愛子さまの近況を明かした。
「仕事では、周りの方にとてもいい方に恵まれて。楽しく、優しく教えていただいています」
と、雅子さまは“母の顔”を見せた。北大路さんは柔らかな表情で「そういう出会いは一番大切ですね」と何度も頷いて、語りかけた。
園遊会はピンマイクを付けた招待者と天皇陛下、雅子さまの会話が編集なしで聞ける貴重な機会だ。北大路さん夫妻と天皇陛下、雅子さまの会話は、15年前の愛子さまを思い出しながら、その成長を共に喜ぶような心が温まるものだった。
北大路さんが語りかけた「出会いの大切さ」といえば、愛子さまは2日に「日本赤十字社御就職に際しての文書回答」にこうつづられている。
「心を動かされる出会いというと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、私にとっては、これまでの出会い全てが心を豊かにしてくれたかけがえのない宝物であり、深く感謝しております。これからも様々な出会いに喜びを感じつつ、一つ一つの出会いを大切にしていきたいと思います」
初めての園遊会に出席された愛子さま。今回もきっと、ひとつひとつの出会いを大切に胸に刻まれたことだろう。
(AERA dot.編集部・太田裕子)