頭の先から足の先まで見える
舞台の醍醐味を、こう語った。
「映像作品は顔のアップが多かったり、演技の間にも編集が入りますが、舞台はお客さまには、頭の先から足の先まですべてが見える。たとえば、顔は無表情でも、足を動かしているだけで『イラついているな』と表現できる。全身で表現するのが舞台の面白さだし、難しさでもあるなと思っています。
今回は、間も長すぎると思うくらいでもいいから、一度、心が通るやり方でやらせていただいたので、やりやすかったですが、お話として何かが起こるわけではないから、あんばいが難しい。それを探すのがすごく楽しかったです」
悔しい思いたくさんしてきた
高校生の頃から、0から1を作り上げるエネルギーのなかにいた。その事実は、いまの自分を作る大きな要素だという。
「部活をやっていくなかで、悔しい思いもたくさんしてきました。そのたびに『次、頑張ってみよう』と思って頑張ってみると、ちゃんと見てくれている人がいて、頑張れば頑張るほど結果がついてくる、ということを高校時代に体験することができた。だから、いまも『先が見えないな』と思っても、『いやいや、頑張れば何かが巡ってくることってこれまでもあったのだから、もう少し頑張ってみよう』と考えられているところはすごくあるな、と思います」
(構成 ライター 古谷ゆう子)