メジャーデビュー10周年を迎えたDa-iCE。現在発売中の8thアルバム「MUSi-aM」は彼らの歩んできた歴史が詰め込まれた作品となっている[撮影:蜷川実花]
この記事の写真をすべて見る

 セルフプロデュースで10年間活動してきたダンス&ボーカルグループのDa-iCE。8thアルバム「MUSi-aM」の収録曲について語った。AERA 2024年10月21日号より。

【写真】蜷川実花が撮った!AERAの表紙を飾ったDa-iCEはこちら

*  *  *

和田颯:「MUSi-aM」では各メンバーが2曲ずつプロデュースしているのですが、これはいい挑戦だったと思います。僕は友達のミュージシャンと曲を作らせてもらった結果、これまでにないジャンルを取り入れましたが、それでもDa-iCEらしさが出ることを知りました。だからこそメンバーが作る曲の血の濃さをより感じられたところもあった。

――和田がプロデュースした「Aware」はラテン×ロックの新鮮な曲だ。

和田:シンプルな曲にしたかったんです。

大野雄大:歌うのはめちゃくちゃ難しかったけどね。

工藤大輝:音色が簡単な分、メロディーが難しい。

和田:すいません……。一緒に曲を作ったふたり(馬瀬みさき、小林ファンキ風格)には「大丈夫、どうにか歌えるでしょ!」と言ってました(笑)。

大野:転調が神がかったように難しかった。補助なしで急に飛ばされて「ここ俺だけで行くんだ!?」みたいな(笑)。

和田:俺、全然歌のことわかってないので(笑)。

大野:颯の曲は良いんだけど気をつけないとな(笑)。前に作ってくれた「H?NTO」も急にキーが高くなったし。

岩岡徹:僕がプロデュースした「Your Turn」と「Never」の2曲は歌詞がリンクしています。いろいろな人がいろいろな環境で聴いて共感してもらえるような広い間口のある曲にしようと思いました。

「塗り残し無し」の意味

――ラストに収められた工藤が手がけた「Entrance 6」は10年やってきたグループとしての矜持と自負に加えて、5人それぞれが自身のキャラクターをラップする構成になっている。

工藤:1番は自分たちの歴史をミュージアムに例えて、「入り口から入って歴史を辿ってくださいね。だけど1回入ったら出口はないですよ」という方向性で歌詞を書きました。2番は前のアルバムでそれぞれがラップをする曲をやった時に手ごたえがあったので、今回はひとりずつ完全に1バース任せた方がライブの演出的にも面白そうだと思い、それぞれが歌う意味のあるリリックを書いていきました。

次のページ
ヒット曲がある強み