日本銀行の利上げを受けて、金融機関が住宅ローンの金利を引き上げる動きが相次いでいます。私の周りでも、銀行から「金利が上がる」というお知らせが来た、という声があがっています。今回は、住宅ローンと金利についてお話しします。
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前々回の記事で、日本銀行の利上げによって銀行の普通預金の金利が上がり、お金を預けているだけでもらえる利息が以前より増える一方、住宅ローンの金利が引き上げられて出費が増える、というお話をしました。
実際、金融機関では住宅ローンの金利を見直す動きが出ています。
「住宅ローン変動金利、あすから0.15%幅上昇 大手行で17年ぶり」(9月30日配信、朝日新聞デジタル)
3メガバンクなど大手銀行は30日、住宅ローンの変動型金利を10月1日から引き上げると発表した。既存の契約者らを対象に、9月と比べて0.15%幅上げる。
住宅の価格は高額のため、その代金を一括で支払うのは難しいもの。そこで、購入する際には住宅ローンを組み、金融機関からお金を借りることが一般的かと思います。代金は、銀行口座から毎月引き落とされる形で、長期にわたって少しずつ返済していくことになります。
借りたお金(元金)には利息をつけて返さないといけないわけですが、利息がどれだけ上乗せされるのかという計算に使う割合が「金利」です。
この住宅ローンの金利は、日銀が政策金利を上げたり下げたりすることなどを受けて、それぞれの金融機関が決めるものです。
固定金利、変動金利とは
住宅ローンの金利には、一般的に「固定金利」と「変動金利」があります。
固定金利のうちの「全期間固定金利型」は、お金を借りたときの金利が、返済が終了するまで一定のものです。日銀が「利上げ」をしても住宅ローンの金利は変わりませんが、一方で「利下げ」をしてもそのまま、ということになります。
ずっと金利が一定なので返済計画を立てやすいというメリットがありますが、金利が高めに設定されていることが一般的です。
また、固定金利でも「固定金利期間選択型」は、一定の期間は固定金利で、その後は固定金利か変動金利かを選べるというもの。一定期間は金利の変動を避けたいという事情がある場合などに検討するといいでしょう。