感謝の姿勢は、私の人生をがらりと変えてくれた大きな柱の1つだからだ。感謝は、「コンフォート・ゾーンにつながる最も身近で効果的な方法だ」と何度も証明してくれた。それに、私のオンラインコミュニティ「パワー・オブ・ポジティビティ」がこれほど多くの人たちの人生を動かしてきたのも、感謝の力のおかげなのだ。
どんどん拡大していく人生は、恵みに満ちている。本当に幸せな人に目を向けてみると、あなたより幸運な人、というわけではない。彼らは常に意識して、よい面に目を向けることを学んできたのだ。うまくいっていることに目を向ければ向けるほど、物事はますます彼らを助けるように回っていく。恵みに満ちた人生を生きられるのは、どこへ行っても感謝の気持ちを忘れない人だけなのだ。
創造性が鬱から救う
コンフォート・ゾーンで安心して自分を表現し、楽しんで何かをしていると、自分の心の奥底にある創造性に、すばやくたやすくアクセスできるようになる。以前は浮かばなかったアイデアがわいてきて、さくさく問題を解決できるし、自分が心地よく感じる作品を生み出せる。
クリエイティブなことに没頭すると、今この瞬間や、楽しみや、コンフォート・ゾーンの扉が開かれる。
数年前、ある友人が人生に自信をなくして、ひどく落ち込んでしまったことがある。彼女は当時、在宅ビジネスをしていたのだが、何もかも不可能に思える「自己満足ゾーン」にはまり込んで、クライアントも仕事も失ってしまった。ところが、数ヵ月後に会ったときにはすっかり元気を取り戻し、どんなに重くて深い鬱に陥っていたかを話してくれた。
「そんなつらい状態から、一体どうやって抜け出したの?」。
私は、驚きを隠しもせずに聞いた。
「ピアノを弾いたのよ」と、友人は言った。
たまたま少し前に、ピアノを手に入れていたという。そして、とくにつらかったある日、「独学でピアノを練習しよう」と思い立った。
「YouTubeの動画を観ながら、簡単な曲や音階を練習したの」と言う。
「とくに音楽の才能があるわけじゃないし、レッスンを受けたこともなかったから、一から勉強しなくちゃいけなかった」と。