80年代末から90年代初めにかけて、歌番組が減り、歌謡曲が衰退するなかで、彼女はヒット曲を連発。プライベートでのあれこれ以前に、こうした歌手としての実績が、一流芸能人としての証しとなっているのはいうまでもない。

 ただ、アンチのなかには歌も嫌いだという人もいる。今回の新曲にまつわるネットニュースのコメント欄にも「『科捜研の女』には合わない」といった書き込みをいくつも見かけた。

 また、例によって「生き残れているのはキムタクのおかげ」的な指摘も。だが、こうしたアンチの多さもまた、じつは強みであり「特別な何か」なのだ。

 まず、メジャーで身近なものにしかアンチは生まれない。プロ野球でいえば、昔の巨人がそうだ。当時、全国ネットのテレビで見られるのはほぼ巨人戦だけだったので、球場に行くような人以外は巨人に関心を持つしかなかった。それゆえ、アンチ巨人もまた巨人ファンの一部だとも言われたものだ。

 なお現在、アンチ巨人が目立たなくなったのは、巨人が昔ほど強くないというのも大きい。憎らしいほど強いという言い方があるように、強すぎるから憎まれるのである。

 芸能人もまたしかり。成功すればするほど憎まれやすいし、同情の余地がなければないほど、アンチにとってもたたきやすい。

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スターの条件は「同情」ではなく「嫉妬」