陣内智則(C)朝日新聞社
陣内智則(C)朝日新聞社
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 3日放送の「アメトーーク!」(テレビ朝日・午後7時)は、人気企画2本立てで「踊りたくないケケケ…千鳥VS汗だくの陣内!! 銀ガマ鉄道3時間スペシャル」だ。踊りたくない芸人といえば陣内智則、千鳥・大悟、フットボールアワー後藤、かが屋・加賀、すゑひろがりず三島、カミナリまなぶ、ザ・マミィ酒井とおなじみの面々にマユリカの阪本が初参戦するのが見ものだ。踊りたくない芸人のひとり陣内智則の過去の人気記事を振り返る(「AERA dot.」2020年10月1日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。

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 昨今、ピン芸人・陣内智則の安定感が凄い。「痛快TV スカッとジャパン」「ネタパレ」「ヒルナンデス!」などのレギュラー番組を持つ一方で、さまざまなバラエティ番組にゲスト出演し、鋭いツッコミを柔和な笑顔で繰り出すことで番組の裏回しに徹する。この絶妙なポジション取りが制作サイドから高評価を得て、ここにきて仕事を急激に増やしているというのだ。数多くのレギュラー番組を持つ放送作家はこう分析する。

「ホントに“裏回し”の天才ですね。30年近い芸歴に裏付けられた抜群の安定感に加え、物腰が柔らかいのにズバッと突っ込んでくれるので、番組が確実に盛り上がります。また、明石家さんまさんやダウンタウン、ウッチャンナンチャンなど、大御所にも的確に突っ込めるスキルの持ち主でもあるので、大御所芸人がMCを務める番組にもキャスティングしやすい。大御所芸人に対して若手芸人がどれだけ頑張ってイジろうとしても、やはりスキル不足だからなのか変なノイズや緊張感が生まれるんです。その点、陣内さんは公私にわたって信頼関係を築くのがとてもうまいので、カメラの前でも忖度のないツッコミをガンガン入れられる。結果的に、視聴者のカタルシスにもつながるんだと思います」

 例えば明石家さんまがMCの「お笑い向上委員会」では、今田耕司や雨上がり決死隊の蛍原徹など、陣内より先輩の芸人も数多く出演しているが、陣内は「ナンバー3」の立ち位置になることが多い。それでもMCのさんまとナンバー2の今田・蛍原をまとめて突っ込むのだ。

「この中距離のポジション取りをしたときこそ、陣内さんは最も輝く瞬間です。いま、お笑い界において、このポジション取りができるのは陣内さんただひとり。だから出演オファーが殺到するんでしょうね」(前出の放送作家)

 お笑い評論家のラリー遠田氏は、陣内のキャリアについて解説する。

「陣内さんはNSC大阪の11期生で、同期には中川家、ケンドーコバヤシさん、ハリウッドザコシショウさん、たむらけんじさんなど、のちに売れっ子になる実力派の芸人が揃っていました。当初から芸人の間でも面白いと評判だった彼らに比べると、陣内さんが組んでいたリミテッドというコンビは面白くないと言われていて、お笑いファンの間でも『リミテッドのネタを見ると不幸になる』という噂が流れるほどでした。コンビ解散後、ピン芸人になった陣内さんは『あらかじめ用意した音声や映像にツッコミを入れる』という新しい形式のネタを発明。これが評判になって『爆笑オンエアバトル』『エンタの神様』などのネタ番組に呼ばれるようになり、そこから徐々に仕事を増やしていったのです」

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