ちなみに今夏のデビューライブ中、小島健にソロ曲について振られ、「考えたこともない」と答えていたが、その理由は「俺、もうソロコン(ソロコンサート/デビュー前の22年に異例の43公演を実施)で、もういろいろ出しきれたんですよね、1人でやりたいことの欲求は」と明かす。

「ま、メンバー5人で1曲ずつソロやるんやったら、俺はギターの弾き語り系なのかな? 堂本剛くんのソロ曲『溺愛ロジック』みたいな、ちょっとパンクっぽいのを、1人でスーツ着ながらガチャガチャ弾いてたらかっこいいかな、って。エレキで」

経験も含め全部使って

 グループとしても躍進を続けているが、個人としても、舞台に映画にと活躍がめざましい。10月8日からは、PARCO劇場での主演舞台「Touching the Void タッチング・ザ・ヴォイド ~虚空に触れて~」が始まる。登山家の実話をもとに、生死の狭間で心身ともに極限状態に置かれた人間心理に深く迫る作品だ。

「全部難しい。理解はできていますけど、簡単ではないですね、どこをとっても。役が難しいというより、作品がハードです。

 役作りってなんやって、そんなよくわかっていないんですけど、扱う物事についてはめちゃくちゃ勉強しますね。今回の舞台やったら、まず山を知ろうとするし、登る人はどういう人が多いんだろうとか、登る喜びとか、そういうことも学んでいくし、いろいろやりますよ。

 自分の経験も使えれば使うし、自分でいうとこういうことかな、みたいな想像もする。ほんと、使えるものは何でも、全部使って、っていう感じです」

 作品中、正門演じるジョーのセリフに、山は「一種の中毒」というものがあるが、自身が中毒的なものを感じた経験は?

「ライブ作り。中毒性だけじゃなくて、過程も、すごく登山に近いと思っています。クライマーは、荷物をグラム単位で計算して、日付と天気も全部覚えて、ピッチを設定してって、すごく緻密に計画するけれど、いざ挑んだときどうなるかはわからない。その場で対応していかなきゃいけない、そのアプローチとか流れも近いなって感じますね」

 一方、木村拓哉主演の大ヒットドラマ「グランメゾン東京」の映画化作品「グランメゾン・パリ」(今冬公開)では、本人曰く「愛され関西人」の料理人のコミ(見習い)、小暮佑を演じる。

「劇中ではグレちゃんって呼ばれているんですけど、出てきたときにほっとする人になったらいいなと思っています。

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最大の魅力は「生感」