新総裁に決まり、岸田首相と握手を交わす石破氏

 また、高市氏の推薦人に裏金議員や旧統一教会関連議員がいたことについて、こう言う。

「国民から見れば、裏金も旧統一教会問題も終わっていない。とてもそんな議員は登用できませんが、重用しないと高市氏側はメンツもあって黙っていないでしょう」

安倍元首相は負けた石破氏を幹事長にした

 前出の田村氏はこう話す。

「高市氏は党の幹事長に据えるのが一番ではないか。高市氏は1回目の投票で、党員票で石破氏より1票上回ってトップだった。国民からの支持が高いことを示したので、総選挙では動きやすい幹事長が適役だ。靖国参拝のことで様々な指摘もあるだろうが、閣僚ではなく幹事長だと、『党としての考え』だとワンクッションおけて、かわすことができる」

 石破氏や安倍晋三元首相ら5人が争った12年の総裁選では、1回目の投票で石破氏は安倍氏を上回りトップに立った。しかし、決選投票で安倍元首相が逆転。総裁となった安倍氏は、石破氏を幹事長として起用した。

 今回は正反対の展開となり勝利した石破氏。最初の難問、高市氏のポストをどう判断するだろうか。

(AERA dot.編集部・今西憲之)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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