――芸能活動を再開した現在はモー娘。のOGとしてステージに立っています
感謝の思いしかありません。モー娘。は26年間で74枚のシングルを発売していますが、OGとして活動できるのはOGメンバーをはじめ、現役のメンバーが頑張ってくれているからこそです。私がメンバーだったころ、アイドルグループは多くなかったですが、その後にライバルグループがたくさん出てきて大変な時期もあったと思います。みんなが一生懸命に歴史を紡いでくれて、今もキラキラしている。誇りに感じますし、日本最強のグループだと思います。今はファンクラブに入って、最強のアンチエージングを頂いています。「この子の声はセンチメンタルな曲が合うかも」とか、「この子は梅干し好きだから今度持っていこう」とか。分析しまくっているオタクです(笑)。
――一緒に活動したメンバーで印象に残っている人はいますか
同期の矢口真里さん、保田圭さんは心の支えでした。今でも仕事をご一緒すると14、15歳の感覚に戻ります。安心感があるんですよね。中澤裕子さん(裕ちゃん)にもたくさんお世話になり、今でもときどき連絡を取っています。自分が現役で活動していたときは日々一生懸命で、その後は子育てで精いっぱいだったので、モー娘。を俯瞰して見られるようになったのは最近なんです。20代のころは過去の作品を振り返ることはなかったですが、今は大切な家族に活動の軌跡を見てもらいたいという思いに変わりました。5月に日本武道館で行われたモー娘。のライブを家族で見に行きました。夫や子どもたちが「すごいね」って言ってくれて。ファンの方たちが支えてくれるから、表現できる場所を与えて頂ける。自分は恵まれていたんだなと改めて感じました。
――今後の活動について教えてください
これから子どもたちが大きくなり、少しずつフットワークが軽くなると思うので、いろいろなことに挑戦したいです。演じることも好きで、昨年は映画に出演させて頂きましたが、ナレーションや情報番組の仕事も興味があります。少し先になりますがモー娘。の30周年のステージでOGとして立ちたいという目標もあります。応援して頂いている「市井紗耶香」に恥じない姿でいたいです。
(聞き手・平尾類)