「あまり信頼しないほうがいい」
「良いものもあるだろうが、悪いもの、効果のないものも混在していると思う。あまりサプリを信頼しないほうがいいと思う」(70代 勤務医 臨床検査科)
「本人がいいと信じているものは偽薬効果もあると思いますので否定はしません。こちらからお勧めすることもありません。尋ねられたら『わかりません』と答えます。すべて自己責任で」(60代 勤務医 腎臓内科・透析)
「サプリはその名の通り補助的なものとして認識しています。サプリ(漢方も)は副作用がないと勘違いされている方が多いので、ちゃんとリスクを知ってほしいです」(40代 勤務医 その他)
効果があるなら保険適用になっているはず
新宿駅前クリニックの蓮池林太郎院長は、サプリについて「必ずしも摂取を否定しているわけではない」と断ったうえで、こう話す。
「ビタミン、ミネラルなど栄養素の足りていないときに摂取するのは一つの方法だと思います。ただ、効果があるものは薬として保険適用となっているはずで、『医師から処方された薬は飲まないでサプリを飲む』というのは本末転倒です。サプリには、原価は非常に安いのに売値は高額なものや、信頼性に乏しい業者が取り扱っているものもあります。慎重に選ぶべきでしょう」
アスリートのプログラムにサプリ
一方、サプリを上手く活用する医師もいる。岡田医院(京都府)の岡田有史院長は、栄養士、薬剤師とタッグを組み、アスリートのパフォーマンス向上を目的に選手それぞれのパーソナルプログラムを組んでいるという。
「スポーツ選手は、海外遠征など理想的な食事を取るのが難しい場合、コンディションを維持するためにサプリを活用することがあります」
ただし、首を傾げる場合もあるという。
「『体にいいと聞いたから』『みんな摂っている』という理由でなんとなくサプリを飲んでいても、本人の目的と合致していない場合がある。一般の方にも当てはまることですが、どう考えても必要なかったり、むしろ別のサプリが適しているのでは、というケースが珍しくありません」(岡田院長)