「どの教科も、とにかく基礎が大事だと思っていたので、教科書を4周、5周と何度も読み直して、簡単な問題集を何度も解き直して……ということをやりました。あと公式や定理については、ただ暗記するのではなく、なぜそれが成り立つのかを自分で考えながら進めていくことが力になったかなと思っています。英語についても、いろんな単語集にあれこれ手を出すのではなく、一つこれと決めたものを何周も何周も読んで完璧にするという勉強をしました」(慶人さん)

 勉強を始めた時点では、周りにすでに過去問に取り組んでいる仲間もいた。しかし、ここで焦って同じ段階に行こうとしても基礎がなければその先の成長もない。自分は自分のペースで、自信を持って自分の勉強をしようと決めた。その結果、県下トップの県立高校で学年の真ん中ぐらいだった成績が、冬には上位1割に入るまでになった。最終的に福井大学を第1志望とした。

「絶対に浪人はしたくないという気持ちがあったのと、あとは岐阜からそれほど離れずに済むところにしたかったので、中部地方とその周辺の大学で自分のレベルに合ったところを候補として考えました。そのうえで、ひととおり過去問を解いてみて、相性がいいと思った大学を選んだという感じです」(慶人さん)

 一方、悠生さんは、「高校時代の勉強量が本当に少なかった」と振り返る。

「自分なりに高3の春ぐらいから本腰を入れたつもりではいましたが、つい学校帰りに友達とどこかへ寄ったり、塾には行っていても勉強しなかったりということが多かったんです。なので浪人がきまったときはそれをすごく反省して、とにかく家にいるときっとダラダラしてしまうので、毎日予備校に行こうという目標を立てました。朝早く家を出て、11~12時間勉強して夜遅く帰る。1日も休まずにそれを続けました。親には『もう少し休憩する日があってもいいんじゃないのか』と心配されましたが、とにかく勉強に打ち込みました。そうしたら、目に見えて成績が伸びていくのがわかったので、そうするとすごい達成感があってさらに頑張れた。同じ東海高校出身の予備校仲間が3~4人いたので、みんなそういう生活をルーティンにして、一緒に成績が上がっていい流れになりました」(悠生さん)

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