「顔の下半部美顔術」は、歯科医でデンタル美顔プロデューサーの是枝伸子氏が著書『美人に見られたければ顔の「下半分」を鍛えなさい!』(講談社)で提唱し、俳優でタレントのMEGUMIさんが著書『キレイはこれでつくれます』(ダイヤモンド社)でこの美顔術を「実践した」と書いたことで、広く知られるようになった。
『美人に見られたければ顔の「下半分」を鍛えなさい!』から9年を経た今、是枝氏は新著『若く見られたければ、顔の下半分と首から下を鍛えなさい!』(朝日新聞出版)で改めて、「見た目年齢」と「顔の下半分」の関係について解説している。
この記事では新著を引用する形で、「見た目年齢はシワやたるみよりも顔の下半分の長さによって決まる」という是枝理論を紹介したい。
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10年前の自分の写真にぼうぜん
加齢とともに人は老けて見えるようになります。ただ、浦島太郎のように一瞬にして老けるわけではなく少しずつ変化していくので、鏡で毎日見ている分には気づかないことが多いものです。久しぶりに会う同級生なんかも「まったく変わらないよね~」なんて言ってくれるもんですから、お世辞半分と受け止めても自分はそんなに変わっていないのではないか、と錯覚を起こしちゃったりして。
でも、なにかの拍子に10年前の自分の写真を見て、ぼうぜんとするわけです。顔のパーツはまったく同じなのに、確実に老化していると……。
ただ、年齢よりも若く見える人もいれば、老けて見える人もいます。「見た目年齢」はどのようにして決まるのか。おでこや目尻のシワ、ほうれい線やマリオネットライン(口の両端からあごにかけてのびるシワ)、タプタプの二重あご、カサカサの肌や目立つシミ……。これらは俗に言う老化のサインではありますが、本当にこれらが見た目年齢を支配しているのか腑に落ちない私は、歯科医の立場から顔の骨格と顔筋について、女優、タレントから一般人までの写真を分析し、数千人に及ぶ女性の顔を徹底的に調べました。