「下流老人」という言葉のインパクトは強かった。貧窮する老人に関心を向け、警鐘を鳴らしたのはよかったが、過剰な不安と怯えも広がっている。 年をとるのはしょうがない。肉体が衰え、使えるお金が減るのもしょうがない。いたずらに怯えるよりも、どうすれば老いを楽しめるかを考えよう。そうした趣旨の『弘兼憲史流「新老人」のススメ』が売れているのは、「下流老人」パニックへの反動だろうか。 キーワードは「新老…

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