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 疲れを取り除くにはどうすればいいのか。睡眠専門医の白濱龍太郎さんは「睡眠の質を上げることが大切だ。トリプトファンという栄養素を朝からしっかり摂取することで、深い眠りは実現できる」という――。

「眠りを誘うホルモン」の分泌がカギを握っている

 眠っても疲れが取れない、夜中に何度も目が覚めてしまうという人は、睡眠が浅い傾向にあります。

 深い睡眠をとるうえで効果的なのは、食生活による睡眠の改善です。

「食べ物って睡眠に影響があるの?」と意外に思われるかもしれませんが、食べ物と睡眠には密接な関係性があることがわかっています。

 なぜなら、ぐっすり眠るためには「トリプトファン」という栄養素が欠かせないからです。

 そもそも睡眠の質を高めるには「眠りを誘うホルモン」ともいわれている「メラトニン」の分泌がカギとなりますが、このメラトニンの材料となる成分が、トリプトファンです。

 トリプトファンとは、牛乳から発見されたアミノ酸で、体内では生成できず、食品からしか摂取できません。

 トリプトファンは体内に入ると自律神経の働きを活性化させ、心のバランスを整える「セロトニン」というホルモンに変わります。そして、日中に体内で分泌されたセロトニンは、夜になるとメラトニンに変化します。

 つまり、メラトニンの分泌を高めるためには、セロトニンが昼までにしっかり分泌されていることが大切です。そのためにも、朝からしっかりとトリプトファンを摂取することが重要になります。

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