5年生の夏には、初めて家族と離れて学校の宿泊行事に参加した。
2泊3日の林間学校で訪れた長野県の白樺湖周辺では、お友だちと飯盒でごはんを炊いた。左手で薪を押さえ、真剣な顔つきで薪割りに挑戦する悠仁さまと、その様子を見守る同級生たちを写したシーンも、思い出に残る1枚だろう。
6年生の林間学校では、福島県・裏磐梯高原を訪れた。雄国沼周辺を友達とトレッキングして、湿原の自然に親しんだ。トレッキングの後半には雨に降られて雨がっぱ姿で歩きながら、悠仁さまは友達と大きな口を開けて笑っている。
悠仁さまが身に着けているのは、機能性とスタイリッシュさに定評のあるアウトドアブランドのTシャツやレインウェア、リュック。服装や持ち物にも個性や関心が出てくる年ごろなだけに、背も伸びてすこしお兄さんらしくなった悠仁さまの成長が伝わってくる。
この林間学校では、会津若松市の会津藩校の日新館を見学し、坐禅体験もした。
「お茶小で楽しかった」
そして2019年3月、悠仁さまはお茶の水女子大付属小学校を卒業した。
卒業文集に掲載された、「お茶小の六年間」というタイトルの作文の中央には、「人は自然界の中で生きている 秋篠宮悠仁」という自筆のメッセージが添えられている。
「お茶小で楽しかった、よかったと思える素晴らしい時間がありました。緑が多く、自然が豊かな学校で、他学年の仲間と一緒にいろいろな課題に取り組み、学んだことで、新しいことに気づいたり考えたりしました。そして、自分の力になったと思うことがいくつもありました」
作文のなかで、「お茶小」での充実した時間を振り返った悠仁さま。秋篠宮家は、悠仁さまに「前例のない学校」での教育を選んだが、悠仁さまが生き生きとした笑顔で過ごすことのできたこの場所は、最良の選択であったに違いない。
(AERA dot.編集部・永井貴子)