親が自分に注いでくれた愛を返すタイミングが来ている
皆さんにとっては便利なスマホも歳をとった親からすると「複雑すぎる」ように感じられるのです。時間をかけて教えるのは大変なことですが、それだけ頼りにされている証拠でもあります。
毎度のことでイライラする気持ちはは非常によくわかりますが、そこは長期的視点に立って全力でサポートしてあげられるといい親子関係を築けるでしょう。
私たちがまだ幼かったころ、親は私たちが歩けるようになるまで、常食が食べられるようになるまで、繰り返し何度も世話をしてくれました。スマホの操作は絶対に私たちのほうが上手なわけですから、ひと呼吸おいて、寄り添っていただけると幸いです。
高齢の親は、なんだかんだ言って皆さんのことを頼りにしているのです。言葉では言ってこないかもしれませんが、そういうものなのです。
高齢の親がこの世を去ってから、「あのとき優しくしておけばよかった」と後悔する家族をこれまで数えきれないほど見てきました。これほどつらいことはありません。そのためには、こういった日頃の何気ない一言が重要であることを頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。
(萩原礼紀)