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「歳をとった親が言うことを聞いてくれない」。誰もが一度はこんな経験をしているのではないでしょうか。「親がいつまでも自分のことを若いと思っている」「病院ギライがなおらない」「お酒の量が減らない」などその悩みはさまざまです。親のことを思って言ったのにもかかわらず、いつも喧嘩になってしまうのは、実は伝え方に問題があります。そんな問題を解決すべく、この夏『歳をとった親とうまく話せる言いかえノート』が発刊されました。今回は出版を記念して著者の萩原氏によるオリジナル記事をお届け増します。

何度も教えたスマホ操作を覚えてくれない

何度も教えたスマホ操作を覚えてくれないときの伝え方
【NG】「(スマホの操作を)何度も教えたじゃん! なんで覚えようとしないの?」
【GOOD】「OK! そういうの大歓迎! どこまでならできる?」

 何回教えても親がスマホの操作を覚えようとしない。これはつらいことですよね。部下ならば評価を下げることもあるでしょうが、親にそうしても意味はありません。

 生活環境の変化についていけなくなりやすい高齢な親世代は、積極的に学ぶ意欲も、動機も少ないのが自然です。もしくは覚えたくても覚えられないのです。

 かくいう私たちも、いずれそうなる時期を迎えます。そうなったとき、あなたはどうしてもらえたら、心安らげるでしょうか?

 解決策はシンプルですが「覚えるまで繰り返してもらう」以外にありません。それには受験生に公式を覚えさせる先生と同じように粘り強く寄り添うのがいいでしょう。ポイントは、自分は「教える役割」であることを意識することです。そうでないと「親子」であるがゆえに、冷たく厳しくなってしまいます。

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