9月8日に始まるミュージカル「三銃士」に出演するAぇ! groupの末澤誠也さん。自身が演じる、熱く誇り高き正義漢のダルタニャンとは「全然似てない」と本人は言うが──。AERA 2024年9月2日号の記事より。
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「気のせいじゃないですか(笑)」
末澤誠也の腕の筋肉が太くなった。そんな声がSNSにあふれているが、本人は一笑に付した。9月8日に始まるミュージカル「三銃士」でダルタニャンを演じるための、殺陣稽古の真っ最中だ。
「(Aぇ! groupの)メンバーにも言われるんですけど、自分では太なったな、とか思わないですね。そういう稽古をしてるって聞いたから錯覚してるだけじゃないかと思ってるんですけど(笑)。思い込みで(笑)」
だが、「殺陣は想像以上にきついですね」と認める。「こんなに大変なんやなって、ひいひい言いながら日々稽古をやってます。普通の殺陣やったら、スタンスは立ったままなんですけど、フェンシングは下も上もけっこうな全身運動になるんで、なかなかしんどいなと。殺陣しながら歌えへんなあ、って」
と言いながら、板の上では見事に仕上げてくるに違いない。
主演が坂本昌行、演出はフィリップ・マッキンリー。末澤にとっては、同じタッグで2022年に挑戦した「THE BOY FROM OZ」に続くミュージカル出演となる。
「自分の気持ち的には、また一からって感じですね。OZのときは、もう日々勉強で。役との向き合い方もですが、ストレートプレイとは違って、ミュージカルの歌への感情の込め方とか、技術的な部分でも、坂本くんに学ばせていただいたことが多い。毎日の稽古が勉強やと思ってるんで、今回もたくさん吸収したいです。
フィリップさんはOZの稽古場で、僕と坂本くんのシーンを見て泣いてくださったことがあって。自分のなかでその芝居に対して腑に落ちた部分が大きかったし、『誠也にはお芝居を続けてほしいからやめないでね』って言ってもらえたりしていたので、2年越しにまたご一緒できるのは、すごく楽しみです。より成長した姿を見せられたらなと思っていますね。
OZのときは、歌のキーもけっこう低かったし、セリフも声低めに、とフィリップさんから言われていたんですが、今回はナチュラルで、曲数もはるかに多い。だいぶ違う感じになると思います。まだまだ未熟なので全力でぶつかって、いろいろ教えていただきながら作品に向き合うだけかなって思っています」