2019年8月に大宮ラクーンよしもと劇場に託児所ができたとき(現在は月1回開所)、私は劇場のネタ出番としてではなく、託児所でベビーシッターとして働きました。すると上演後にお母さんたちが目をウルウルさせて「本当に楽しかったです!」「たくさん笑いました」と言ってくれて、こうやって喜んでもらう方法もあるんだと本当にうれしかったんです。舞台に立ってネタで笑わせる以外にも出来ることがあるんだ、と。
ただ、単純に私がベビーシッターをやりたいという気持ちもあるんですよね。いつも芸人とは別の世界を持っていたいと思っています。
下積み時代はアルバイトというインプットと芸人としてのアウトプットがあって、充実していました。ネタをたくさん求められて出し続けていると空っぽになっちゃうけど、いろんな世界に片足突っ込んでいた方がたくさん経験できる。せっかく東京にいるんだから、いろんなことをやってみたいとも思います。
最近、リトミック講師の資格も取ったんですが、託児所でリトミックの先生をやっている自分が楽しみなんです。こんなセリフを言ってみたい、あんなことをやってみたいという憧れがベースにあります。
――そういう意味では、子育ても仕事もあって今はバランスがいいんですね。今後の野望はありますか?
よしもと託児所が常設になって、私のリトミック講座とかベビーマッサージとか、いろんなことができたら嬉しいです。託児所では、私がやっている「二日酔いの女」などのネタは子どもには伝わらないので(笑)。
子育てがひと段落する2035年には単独ライブをして、そこには託児所があって、お母さんネタもめちゃくちゃリアルが詰め込まれているようにしたい。今はそれに向けて、ネタ作りの13年にしよう!と思っています。
「音楽の先生」というネタがあるのですが、ずっと音楽の先生への憧れが強くあったのでリトミック講師の資格を取り、ネタのような先生に近付けました。若い頃にネタとしてやっていた女に、今まさになっている気がします(笑)。壮大なネタの伏線回収しながら生きています。
(聞き手/AERA dot.編集部・金城珠代)