烏野高校の日向翔陽(『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』 (c)2024「ハイキュー!!」製作委員会 (c)古舘春一/集英社)
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 深夜の熱戦に一喜一憂した日々も終わり、物足りなさを感じているあなた。五輪ロスでぽっかり空いた心に、漫画も映画も大ヒット中のあの作品がオススメだ!AERA2024年8月26日号より。

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 いま、部活動に励む高校生の数は減っている。根本にあるのは少子化の問題であり、減少を食い止めることは難しい。

 しかし、2013年から23年の間に、「異常な増加」を示している部活動がふたつある。ひとつはダンス部(「バブリーダンス」やK-POPの影響が大きい)。そしてもうひとつは男子バレーボール部だ。

 各部活動の登録者数を調べてみると、どの競技も10%ほどの減少を示している。減少幅が大きいところでは、男子柔道部員は1万8719人から1万0825人へと40%以上の減少率となっており、将来の「柔道ニッポン」の行方が不安になる。

 ところが男子バレー部は元気いっぱいで、13年は3万5597人だったが、23年には5万853人にまで増えた。なぜか? その原動力となったのが、「週刊少年ジャンプ」で12年から20年まで連載されたバレーボール漫画「ハイキュー!!」の存在だ。

 宮城県の烏野高校を舞台にしたこのバレー漫画は、累計発行部数が6千万部を超え、24年2月に公開された「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」は国内の興行収入100億円を突破している。また、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」も人気を博し、多面的展開によって日本におけるバレーボールの風景を変えたといっても過言ではない。

 主人公は日向翔陽(ひなたしょうよう)。彼は地元の烏野高校で活躍した「小さな巨人」と呼ばれるエースに心を奪われ、中学校でバレーボールを始める。身長は162センチしかないが、類いまれなジャンプ力と運動能力を持ち、やる気に満ち満ちている。烏野に進学すると、同じ1年生には中学時代に一度だけ対戦し、「コート上の王様」と呼ばれるセッター、影山飛雄(かげやまとびお)も入学していた(王様とはネガティブなワードである)。

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陽と陰のキャラクター