若手議員同士でも「駆け引き」がある?

「小林陣営」福田達夫氏へのライバル心

 若手、新鮮さという意味では、出馬を一番乗りで表明した小林鷹之前経済安全保障担当相(49)の名前も上がる。自民党総裁選に40代の候補者が2人も出るとなれば異例の展開だが、小泉氏の決断には、小林氏の出馬表明も影響している、と見る向きもある。

「小林氏を推す中心的な人物は、福田達夫元総務会長です。福田赳夫元首相を祖父に持ち、福田康夫元首相を父に持つという政界のサラブレッドですが、進次郎氏は昔から、福田氏に対してライバル意識が強い。お互いに父親が元首相で、3世、4世と続く世襲政治家ですからね。福田氏も進次郎氏を意識しているところがあります。今回、福田氏を中心とした若手が小林氏を担ぎ上げることとなり、進次郎氏が出馬しないとなれば、やはり存在感がうすくなることに危機感はあったと思います。また、小林氏を推す20数人の若手、中堅議員は半数以上が旧安倍派、旧二階派です。若手といえども、こうした旧派閥体質を引きずるイメージがある小林に対して、選挙に強く派閥に縛られない進次郎が出ることのインパクトも強い。そこに勝算を持っているのではないか。そういう意味では、小林氏が出馬表明しなかったら、進次郎氏も出ていない可能性があったと思います」(永田町関係者)

 だが一方で、小泉氏の地元・横須賀では複雑な反応もあるようだ。地元の後援者が明かす。

「進次郎に近い人たちの間では『まだ、早い。総理大臣になったら長くは続かないだろうし、退任した時点で終わってしまう』という声が出ていて、もったいないと思われています。総理はゴールですから、その後がない。政治家として“あがり”になってしまうのではと心配しているんです。進次郎から少し遠い人たちは『頑張って総理になって』と応援していますけど、地元を挙げて総理になってほしいという雰囲気ではないですね」

2019年8月、首相官邸で結婚報告をした進次郎氏とクリステルさん

 プライべートでは、2019年にフリーアナウンサーの滝川クリステルさんと結婚し、4歳の長男と生後9カ月の長女がいる小泉氏。もし小泉氏が総裁選で勝利し、国会で首相指名を受けて、首相になった暁には、クリステルさんがファーストレディーになる。それについて、地元ではどう受けとめられているのか。

「彼女と会ったことがありますが、話がわかりやすく、人に伝わるコミュニケーションができる人という印象です。英語もフランス語も堪能で、進次郎と一緒に外遊し、海外の首脳と会談するときにはうってつけだと思います。東京五輪招致の際、彼女が『おもてなし』と発言したことから、この言葉が世界に広まったわけですし、適任じゃないでしょうか。クリステルさんは今でも仕事をしていて、家事は夫婦で分担しているみたいだね。進次郎は学生時代、コーヒー店でアルバイトをしていて、友達の経営する地元の居酒屋を手伝っていたこともあるから、掃除や皿洗いは得意なんじゃないの」(同)

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