西武の高橋光成
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 プロ野球の優勝争い、クライマックスシリーズ(CS)争いが佳境を迎える中で、パ・リーグの中では「西武戦は落とせない」という空気が漂っている。8月18日現在、首位のソフトバンクとは39ゲーム差、5位のオリックスとも18ゲーム差。8月も上向く様子は見えてない。そんな状況のなかでも注目されているのが高橋光成、平良海馬の両投手の去就だ。チームは最下位でもメジャー関係者の評価はそれほど落ちていないようだ。

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 西武の8月の戦績は18日現在で3勝12敗。勝率は2割台に落ち込んでいる。負けの内容も良くない。15日のソフトバンク戦(ベルーナ)は2-9と大敗したが、ファンにとっては点差より屈辱的な試合だっただろう。

一日でも早く米国でプレーしたいのでは

 昨オフに西武からソフトバンクにFA移籍した山川穂高に山川に3本塁打、6打点と打ち込まれた。山川には4月13日の対戦(ベルーナ)でも2本の満塁弾を浴びている。最も打たれてはいけないはずが、4カ月後の対戦でも悲劇が繰り返された。投打で圧倒されて7カードぶりの勝ち越しはならなかった。

「ここまで負けが込むと、目標設定が難しくなる。特に実績のある選手はモチベーションを保つのは厳しい。気になるのはメジャー移籍を希望している高橋光成と平良海馬のポスティング問題です。来季以降もチーム再建に時間が掛かる中、『優勝を置き土産に結果を残してくれ』というのは現実味がなさすぎる。選手寿命は限られているので1日も早く米国でプレーしたい気持ちは強いと思います」(スポーツ紙デスク)

 エースとしてチームをけん引してきた高橋は、キャリアハイの成績を残すことを目標に掲げたが、11試合登板で0勝9敗、防御率4.60。右肩の張りで出遅れ、4月14日に1軍昇格したが白星が遠い。6月下旬に登録抹消され、1カ月半の調整期間を経て再昇格したが、8月12日の日本ハム戦(エスコン)は6回途中9安打4失点で9敗目。1勝も挙げられないまさかの事態だ。前出のスポーツ紙デスクはこう指摘する。

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