先週に多く読まれた記事の「見逃し配信」です。ぜひ御覧ください(この記事は「AERA dot.」で2024年8月4日に配信した内容の再配信です。肩書や情報などは当時のまま)。
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日本人選手のメダルラッシュに沸くパリ五輪。連日さまざまな競技が注目を集める中、記者(女性)はふと思う。「水泳選手って、生理の時はどうやって練習しているの……?」。実はよく知らないアスリートの生理事情について、元競泳日本代表で、パリパラリンピック日本代表のコーチを務める竹村幸さん(35)に話を聞くと、日常茶飯事だという“経血モレ”の対策や、生理とうまく付き合えるようになるまでの苦労を語ってくれた。
――現役時代は、生理に伴う症状に長いこと苦しんでいたそうですが、当時の状況について教えてください。
20代前半までは、とにかく生理痛がひどかったです。高校生のころ、ピルは避妊のイメージが強くて試そうと思わず、痛み止めも飲まずにやり過ごしていたら、3年生のインターハイの試合直後、ものすごい生理痛に襲われて倒れました。
泳ぐ前はアドレナリンが出ているので痛くないんですけど、泳ぎ終わって、「よかった優勝だ」と思いながらプールサイドにはけたら、そのまま失神しちゃって。幸いすぐに目が覚めたので、血だらけで表彰式に向かいました。
――経血モレも日常茶飯事だったのですか。
私は他の人より(経血)量が多くて、多い日用のナプキンをつけても1時間で真っ赤に染まるレベルでした。中学生のころから、スイミングスクールの先輩に教わってタンポンをつけはじめたのですが、正直タンポンは“気休め”です。
水中にいると水圧のおかげで血は流れ出ないんですけど、プールからあがった瞬間にバッと出ちゃう。タンポンをしていても隙間はあるし、泳いでいるうちに水を吸って血を吸収しきれなくなるので、経血モレは当たり前でした。プールを出てトイレに向かう途中、床に血がぽたぽた垂れて、男性コーチが「鼻血かと思ってびっくりしたよ!」なんて言いながらバケツで水をかけて流してくれたり(笑)。