山本佳奈(やまもと・かな)/1989年生まれ。滋賀県出身。医師
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日々の生活のなかでちょっと気になる出来事やニュースを女性医師が医療や健康の面から解説するコラム「ちょっとだけ医見手帖」。今回は「認知症の最新研究発表」について、鉄医会ナビタスクリニック内科医・NPO法人医療ガバナンス研究所の内科医・山本佳奈医師が「医見」します。

【データ】身元はわかっているのに…増加する引き取り手のない遺骨

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 気象庁(※1)は8月1日、日本における7月の平均気温は、昨年同月の記録を1.91度上回り、1898年の観測による統計開始以降、「最も暑い7月であった」ことを発表しました。今月も、特に前半にかけて、広い範囲で最高気温が35度以上の猛暑日となる厳しい暑さが続くといいます。7月に引き続き、熱中症警戒アラートなどに注意し、室内でのクーラーの適切な使用や、アラートが出た際には、不要不急の外出を控えるなど、「危険な暑さ」に対する警戒が必要だと呼びかけています。

 ちなみに、認知症を患っている私の祖母は、こんな危険な暑さの中でも、クーラーをつけず、何枚もの服を着込み、夜は冬用の毛布をかぶって寝ているといいます。日本の友人からは「地獄のような暑さ」だと連絡が来るほどの猛暑の中で、体調を崩してしまわないか、熱中症を起こさないかと、気が気でなりません。

 以前、「自分の祖母の認知症のリアル(※2)」というタイトルで、認知症を患う父方の祖母と、そんな祖母を見守る私の両親を見て、思ったことや感じたことを書きました。最近になって、母方の祖父も、軽度の認知症を患っていることも判明しました。

 祖母や祖父が認知症を患ったことで、「いつか私も歳を取ったら、認知症を患うのではないかと……」と、遠い将来に対する漠然とした不安を感じるようになりました。そして自分自身が認知症を患った時には、「認知症を患っている」ということが自分には分からないのですから、怖さすら感じるようになりました。

 まだまだ未解明なことが多く、謎に包まれた認知症ですが、認知症に対する研究は、近年、着実に進んでいるようです。

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14の認知症リスクとは?